マンションの購入で後悔した事例【経済面】

続いては、マンションの購入で後悔した事例の内、経済面における5つの事例をご紹介します。

住宅ローンだけで資金計画を立てていた

モデルルームを見学する際は、住宅ローンのみで考えた資金プランを提示されることがあります。
しかし、マンションで生活するには住宅ローン以外にも管理費や修繕費、駐車場代、火災保険などの固定費も発生します。
これらの費用を考慮せずに住宅ローンだけを軸に資金計画を立てると「今までの家賃よりも低い返済額に設定したのに、いざ住宅ローンの返済が始まると家計が楽になるばかりか一層厳しくなった」という事態に陥ってしまいます。
マンションを購入する際は居住費をトータルで考えて、それでも余裕のある資金計画となっているか確認しましょう。

修繕積立金が値上がりした

マンションの修繕積立金は、築5~6年を経過した頃から少しずつ値上がりしていくことが多いです。
しかし、入居後に修繕積立金が値上がりする可能性があることに気付く方もいます。
どのマンションでも長期修繕計画が想定されており、定期的に見直しも行っています。
そのため、工事の人件費の高騰や物価高などで計画を見直した際に、今の金額では将来大規模な修繕が必要になった場合に費用が不足することが判明して、値上がりに至るケースもあります。
修繕積立金は自分の住まいをメンテナンスするために備えるお金なので、安いからお得ということではありません。
将来的に大規模な修繕が発生しても困らない金額になっているかどうかを購入時にチェックしておけば、今後の予測もしやすくなります。

固定資産税の支払いが想定よりも厳しかった

不動産を持てば固定資産税がかかることは知っていても、「マンションの一室は戸建てよりも土地が少ないからそれほど高くないだろう」と甘く考えて後悔するケースも見られます。
マンションの固定資産税は、立地や広さなどによっても異なりますが、ファミリータイプの新築マンションであれば10~30万円、中古では10~20万円が目安とされています。
土地代にかかる税金は戸建てよりも安いものの、鉄筋コンクリート造のため課税額が高くなりやすいです。
中古マンションの場合、固定資産税の額はすでに確定しているので、事前に不動産会社に確認してみましょう。

子どもの教育資金増加により家計が圧迫されてきた

子どもの成長と共に、学費や部活動費、習い事、食費などの必要経費が増えていき、家計の見直しを迫られる家庭もあります。
公立か私立かによっても大きく異なりますが、一般的に大学を卒業するまでにかかる費用は、子ども一人あたり1,500万円とも言われています。
子育てには想定外の出費が発生することを覚悟し、余裕のある資金計画を立てておきましょう。
また、教育費は多くかけるほど良いというものではないため、生活に無理のない範囲で調整することが大切です。

設備の修繕費が予想以上に多くかかる

賃貸の場合は、設備が故障しても大家さんが修理してくれることが多いですが、マンションを購入すると専有部分は自分で修理や買い替えを行わなければならず、その分お金も多くかかります。
外壁や廊下などの共用部分は管理組合でメンテナンスをしてもらえますが、クロスの張り替えなどの長期的なメンテナンス費用は、計画的に貯めておくことが求められます。
特に給湯器が壊れた場合は、20万円程度の費用が発生すると言われています。
急な出費にも対応できるようにしっかりと備えておきましょう。

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マンションの購入で後悔した事例【生活環境面】

次に、生活環境面で後悔した事例をご紹介します。

近隣からの騒音がストレス

いくら高性能のマンションでも音などに敏感な人は、近隣からの騒音がストレスになります。
近隣による騒音は、隣の部屋だけでなく、上の階や斜めの部屋から聞こえることが多いです。
1つの住戸からであれば注意することでスムーズに解決することは少なくありません。
しかし、複数の住戸からの騒音の場合、手間がかかる他、苦情を聞き入れてもらえない確率も上がるため、騒音によるストレスに長年悩むケースがあります。
特にマンションの管理会社・管理人は、騒音などのトラブルに介入しないことがほとんどです。
当事者同士で解決しなければならないことから、伝えるのを諦め、ストレスを溜め続けてしまうケースもあります。
新築マンションの場合は、近隣にどのような人が入居するのか把握できないことが多いです。
そのため、事前にトラブルを防ぐには、様々な工夫が必要になると言えます。

近隣からすぐに苦情が入る

相手から騒音などの苦情を入れられてしまうケースも後悔した事例の1つです。
音の感じ方は人それぞれであるため、普通に生活しているつもりでも近隣住民にとっては不快な騒音になる可能性があります。
もちろん、近隣住民の性格によっても異なります。
たった1回物を落としてしまっただけでも、神経質な人は苦情を入れてくるでしょう。
苦情を入れられると人によっては過剰に気を付けてしまうことがあり、それがストレスとなることも少なくありません。
「これからは物を落とさないようにしないと」「足音に気を付けて生活しよう」と、一挙一動配慮しながらの生活はかなりのストレスです。

駐車場や駐輪場が使いにくかった

間取りや立地を気に入ってマンションを購入する人は少なくありません。
生活する上でとても大事な要素ではありますが、車必須の地域や自転車で通勤する人などは、駐車場や駐輪場の使いやすさもしっかりと確認する必要があります。
もちろん、間取りや立地を優先して、駐車場や駐輪場の利便性を妥協する人もいるでしょう。
しかし、車や自転車をよく使う場合、もっとしっかり確認しておけば良かったと後悔する事例が多いです。
毎日使うものが使いにくいと、生活そのものがストレスになってしまったり、休日は出かけるのが億劫になってしまったりするなど、デメリットが多いです。
駐車場によってはサイズの制限が設けられていることもあり、買い替える・手放すという選択を取らざるを得ない場合があります。

周辺環境が悪かった

マンションを購入する際、周辺環境についてもしっかりと調べるのが基本です。
しかし実際は、住んでみないとわからないことが多くあり、入念に調べていても後悔してしまうケースがあります。
緑が多く、落ち着いた街だと思っていても、夜になると騒音が激しくなったり飲食店からニオイが漂ってきたりすることもあるでしょう。
特に利便性の高さと落ち着いた雰囲気は共存しづらいため、どちらも求めてマンション探しをする場合は注意が必要です。

新しい建物が建って環境が悪化した

都市部や人口が密集している街では、新しい建物が建ったり、元々あった建物が建替えられたりすることが多いです。
そのため、日当たりや景色でマンションを選んでも、周辺の建物によって環境が悪化してしまう可能性があります。
入居後に環境が変わることがわかっていれば問題ありませんが、入居して数年後に建て替えが決まると、対応のしようがありません。
また、売却することを前提としている場合、環境悪化によって予定よりも価格を下げなければならないケースもあります。

特に若者はマンション運営が大変

住民の年齢層が高く、高齢者が多い場合、若い人たちが中心となってマンション運営をせざるを得ないケースがあります。
快適に暮らしていくためにも、マンション運営はスムーズに行われることが望ましいです。
高齢者の住民も管理組合の一員ではありますが、荷が重いだけでなく円滑に進められないといったケースもあります。
その結果、重要な役割を若者が担うことが多いです。
仕事と家庭に加え、管理組合としての活動もしなければならず、ストレスや疲れが溜まることからマンション購入を後悔してしまいます。