今年も厳しい残暑が続きますが、景色の中には少しずつ秋の気配が混ざり始めています。本格的な秋の到来が待ち遠しいこの季節には、涼しいお部屋で秋の先取りアレンジを楽しんでみませんか? フラワー&フォトスタイリストの海野美規さんが、丸い花姿が可愛いセンニチコウと、秋の味覚の代表で見た目も可愛いイガグリを使った、小さな秋のアレンジをご紹介します。センニチコウは、ドライフラワーを作るのもおすすめですよ。
足下に見つけた秋の気配
9月に入っても厳しい残暑が続く中、訪れた八ヶ岳で小さな秋を見つけました。
緑色のイガグリが、足下に転がっていたのです。小さなイガグリが、秋がすぐそこまで来ていることを教えてくれたようで嬉しくなりました。八ヶ岳は、乾いたさらりとした風が心地よかったです。
そして無人販売所には、野菜の隣にセンニチコウの束が並んでいました。白、ピンク、濃いピンクの3色でまとめた小さなブーケは、ころころした花姿がとてもかわいらしいですね。
旅先で出会う花は、いつもと少し印象が違うような気がします。
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夏から秋に花咲くセンニチコウ
zzz555zzz/Shutterstock.com
センニチコウは、漢字では「千日紅」と書かれるように、6月頃から10月頃まで長く楽しめます。南アジア、熱帯アメリカ原産のヒユ科の植物で、夏の暑さにも強く、元気に色鮮やかに咲いてくれます。
花のように見える丸い部分は「苞(ほう)」と言って、葉っぱの一部が変化したもの。センニチコウの花はこの苞のすき間に、たくさん小さな花を咲かせます。苞の色は赤、ピンク、黄、紫、白と豊富です。