インプレゾンビたちに接触して分かったことは?
インプレゾンビ問題に早くから注目していた投稿者さん。
2024年5月にネタ投稿としてインプレゾンビに向けて「カタコトでもいいので日本語でしゃべりながら地元の料理や音楽をカメラで撮ったもの、自分の日本語学習進捗をXにアップロードしインプレを稼ぐのです」とXにポストしました。
すると、この投稿が国内外から大きな反響を呼び、ナイジェリアのユーザーなどから「どのように投稿をすればいいかわからない」などと相談が寄せられたといいます。
これを受けて、「インプレゾンビというのはそもそも異文化問題が根底になるのではないか」という考えを持つようになった投稿者さんは、当事者らとの交流を試みました。
最初はナイジェリアの人々との交流から始まり、無意味なインプレ稼ぎ投稿ではなく現地の写真を投稿してもらうように誘導したといいます。
「現在で最もアクティブなユーザーはナイジェリアの人たちで、今もなお日本語を勉強していたり、ナイジェリアの料理についてのポストをしてくれています」と投稿者さんは語ります。
「5月に交流のあったインドのユーザーはインプレゾンビをやめてくれて、他ユーザーにもインプレゾンビをやめるように呼びかけてくれています」。
こうしてコミュニケーションを取ったインプレゾンビは実に100人以上。
その結果、30人以上がインプレゾンビをやめてくれたといいます。
この結果を見て、規模を拡大すれば本格的にインプレゾンビ問題を解決できると感じたことで、プロジェクト発足に至りました。
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「インプレゾンビ」問題解決に向けて
しかし、全員が全員、すぐにインプレゾンビを辞めてくれる訳ではありません。
本プロジェクトの難点について、投稿者さんは国によって文化や経済の違いがあることを指摘しました。
例えばインドのユーザーは一般的にITリテラシーが低く、Xを使う動機がお金儲けであることが大半で、日本のようにコミュニケーションツールとして捉えていません。
また、ヒンディー語のXはエンタメ性に乏しく、クリエイターも少ないため、ネット文化を楽しもうという土壌が育っていないといいます。
したがって、投稿者さんが長期的な解決を目指していても、当事者らはすぐにお金が欲しいため、効果が出ないと早々に見切りをつけられてしまうこともあります。
それでも、投稿者さんは異文化の人々と対話し、共に問題解決を目指すという姿勢を崩していません。
「Xが抜本的な対策を打ち出さず、日本を含めユーザーが国際的に自衛している状況下ではXを使う以上、諦めて許容か防衛しかありません。
私はその中で『産地』を訪問して『壁の向こうの隣人』として話して、何か解決方法がないか探しています」とコメントしました。
投稿者さんはインプレゾンビに悩まされている日本人に対し、「自分の意志を表明すること」「コメント(リプライ)を管理すること」「良いコメントや投稿を褒めること」の三つの対策を推奨しています。
インプレゾンビ問題の大きな要因として、当事者の多くがスパム行為だと認識できていない、という現状があります。
したがって、インプレ稼ぎ投稿がXのスパム規定「Xを使用した他者の経験の妨害」にあたることを伝えたり、通常のコミュニケーションを取れる機会を設け、「スパム行為は日本で嫌がられている」という話題を共有することが大切だといいます。
意思疎通ができず、やたらと迷惑なコメントを残していくと思われがちなインプレゾンビですが、彼らも生身の人間であることを忘れてはいけません。
言語や文化の壁を乗り越え、互いの意志を尊重し合いながら健全な言論空間を共に築くことが求められます。
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インプレゾンビ問題の解決に関心がある方は是非、覗いて見てください。