2児の母でありヲタクであるエェコさんによる、お父さんが倒れたときの話を描いたマンガを紹介します。

エェコさんのお父さんは脳の病気で倒れ、リハビリ院に入院。記憶力低下が顕著で預金も資産もない状態だったので、生活保護を申請して支給金を受けることに。紆余曲折の果て、別の病院に移るも精神不安定で暴れるようになり、鎮静剤を打たねばならない状況に……。車椅子にベルトで固定されながら病棟の廊下を放浪しているお父さんの姿を見て、ショックを受けるエェコさん。さらに数日後、お父さんの実家の家財処分を進め、残ったのは段ボール箱2つ。切ない気持ちになりました。

その後、固形食を受け付けなくなったお父さんは半流動食へと移行し、再びリハビリ院に戻ることに。リハビリ院では紙おむつをズラして服を濡らしてしまうように。半月が過ぎて容態を聞きに行くと、頻尿になったほか、注意散漫で半流動食すらほぼ食べず、マスクの下でよだれが止まらないのだとか。さらに、点滴が必要なほど血圧が低下する日もあり、要介護度も上がりそうな予感大。1カ月後、自転車で家から30分の場所にある介護施設が受け入れOKの表明を出してくれ、泣くほど感謝! ところが、入居に際しておこなわれる面談で久々に顔を合わせたお父さんは、ボサボサの髪にひげ面、ガリガリに痩せていて別人のよう。突然大勢集まる場に連れてこられて困惑し、状況を理解できないまま、ろれつの回らない舌で「いいようにしてくれ」と、ひと言を残して退出してしまいました。ショックで何も話せなかったエェコさんは、涙をこらえるのが精いっぱい。そんなエェコさんをよそに、リハビリ院と介護施設のスタッフさんたちは、食事・トイレ・転落防止策・てんかん発作の対応など次々と課題を列挙。対処法を考えてくれました。入所は介護度の結果の判明後が良いということになり、施設やサービスの説明に移ったのでした。

感謝しかない…!

転居先の施設は、生活支援が中心の「住居型有料老人ホーム」。施設自体が介護をするのではなく、外部から介護専門のヘルパーさんを呼んで対応してもらうシステムなのだとか。とはいえスタッフさんも提携病院も24時間待機なのでそこは安心です。ただ最大の問題は、転落防止の柵や固定ベルトが「拘束」に当たるため使用不可という点。スタッフからは「お父さんが絶対に転落しないと約束はできない」と言われたのでした。

















「絶対に転落&けがをさせない」とは言い切れないと言うスタッフさん。しかしこれは当然だと私は思いました。私が自宅で介護をしていたって、四六時中ついていられるわけでもなく、むしろこんな状態の父を受け入れてくれる施設の方々に感謝しかなかったのです。

その後、必要備品の説明もありました。なんと今回は、介護用ベッドをレンタルできるとか。逆に、前回コーラを飲みたがる父のために使用した冷蔵庫はもう不要に……。生活用品の用意で要介護度の高さを改めて実感してしまい、またも私はつらい気持ちになりました。

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介護ベッドのレンタルがかない、冷蔵庫が不要になったのもお父さんの要介護度がアップするから……と考えると、手続き1つにもそれを実感し、つらさも倍増ですね。老親の場合、完治は望めないとわかっていても、エェコさんのように悲しくなってしまうのではないでしょうか。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

著者/エェコ
2児のヲタママ。「ヲタママだっていーじゃない!」というブログを運営中。育児コミックエッセイ連載やweb広告漫画を執筆している。