新橋の烏森神社近くの路地沿いにある、密かに賑わう屋台風中華『屋上屋台中華りんりん』。
“ロブション”出身のシェフが腕を振るい、フレンチのエッセンスを効かせた中華メニューを提供している。
テラス席があるのも嬉しいポイントで、肩肘張らない気軽なデートを楽しみたい夜におすすめ!
シェフ独自の解釈を加えた、既視感なき中華メニューが食欲をそそる
無数のビルがひしめく新橋では密かに営まれる人気店も少なくないが、この店の隠れようには驚くばかり。
手がかりは少なく、ビル名を頼りに階段を上ると、その先にショップカードの貼られたドアが現れてようやく確信する。
階段を上り切った先に現れるドアはおよそ店舗らしからぬ造りだがこの向こうに店はある。
ここにもショップカードが貼られている。
店内はカウンターが主体。角材も使われた手作り感満載の造りで、確かに屋台のよう。
さらに驚くのが料理のオリジナリティで「黒エビチリ」など、ネーミングだけで興味をそそるメニューがそろう。
「初めての美味しさを味わっていただきたいです」と笑うシェフの高橋駿太さんは六本木『ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション』出身。
そのため料理にフレンチのテクニックとセンスが活かされるのは当然だが、祖父が新宿にかつてあったモダンチャイニーズの総料理長だったというバックボーンもあるせいか、中華としてもかなりの完成度。
クセになる旨みが潜み、忘れられなくなる。
ニンニクが効いたペペロンチーノ味。シンプルな分、ホタルイカの旨みが際立つ。
「ホタルイカの焼きビーフン」¥580。
オーナーのつながりを活かした他店のトップシェフ考案のオリジナルメニューも。
中目黒『クラフタル』の大土橋真也シェフが考えたカスレ的麻婆。トマトペーストやパプリカパウダーで赤く染めた。「麻婆チーズ」¥680。
程良い広さでいつも満席と、熱気に満ちた店内もこの上ない心地良さ。こんな夜もいいとふたりで実感する。
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