騒音や悪臭トラブル…やっかいな隣人への対処法。「役所に相談をしますよ」と直接交渉は危険、ひろゆきが考える“ズルい”言いまわし

仕事やプライベートで「なぜかうまくいく人」は、どんな言葉を使っているのか? 実は賢い人ほど、相手から期待通りのリアクションを引きだす「ズルくてうまい言いまわし」を日頃から駆使している。

どんな言葉を使えば物事がスムーズに進むのか? 様々なシチュエーションごとに「ダメな言い方」「うまい言い方」を解説した、ひろゆき氏の新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』から、テクニックの一部を紹介しよう。

◆やっかいな隣人への対処法

隣の家の住人からの迷惑行為で困っている。庭の木の枝が伸びてウチの敷地まで侵入してきているし、夜でも大音量で音楽が聞こえてくるので落ち着かない。なんとか改めさせたいが、「やめてくれ!」とストレートに言ってヘタに揉めると後々が怖い。何かいい言い方はないか?

◆逆恨みする人もいるので極力、直接の対峙は避けましょう

家は一度買うと、面倒な隣人がいても逃げられませんよね。

例えば一戸建ての場合。隣の家の木から枝が伸びてきて、壁が傷つけられたり、落ち葉がうっとうしいなんてことがあります。そんなときに「迷惑だから枝を切ってくれ」なんてストレートに言うと、相手がムッとして、今後の近所付き合いがさらに面倒くさい関係になってしまうこともあります。

そんなときは「1か月以内に対処が難しかったら、こっちで切っておきますね」と、相手の気持ちを逆なでしないよう丁寧に伝えれば大丈夫です。そのうえで後から「言った、言わない」の争いにならないように録音しておく。

庭の木の場合、法律的には告知をしてから一定期間が経過しても対処しない場合は実行しても構わなかったりします。変に交渉しようとせずに、事務作業的に伸びたら自分で切ってしまうほうが無用なトラブルは避けられます。

◆騒音や悪臭トラブルでは…

一方、難しいのは騒音や悪臭トラブルです。直接交渉はトラブルのタネになるので、役所とか警察に通報して来てもらい、第三者から伝えてもらうのがベスト。とはいえ「大きい音」や「ひどい臭い」という感覚は人によって異なるので迷惑の度合いを、客観的に説明しづらいです。

なので、役所や警察に説明するにしても、どの程度の被害なのか録音したり、騒音が起こる頻度を記録するなど、何かしら資料を残す必要があります。

◆逆恨みのリスクを回避するには?

ただ、実際に証拠があっても、騒音のように人によって捉え方が違う被害だと、「これくらいなら……」と、注意してくれないレベルの音量もあります。そういう場合は正直、第三者に動いてもらうのも諦めるしかないのですね。

そこで、逆恨みのリスクを回避しつつ相手に直接伝える方法として「匿名の貼り紙をしておく」という古典的な方法があります。いきなり匿名で貼り紙をされるとか怖いですし、まともな人なら迷惑をかけていたことに気がついて直してくれたりもします。

◆危険なのが…

逆に危険なのが、集めた証拠をチラつかせつつ「役所に相談をしますよ」などと交渉することです。

世の中には逆恨みをする人が少なからずいます。鳩に餌をあげて糞害を招く人に「鳩の糞には病原菌が潜んでいてあなたもキケンですよ」と言ってもわかってくれないのと同じで、理論的に説明しても理解してくれないので、自分が直接対峙することは避けつつ解決を目指してください。

◆やっかいな隣人への対処法は…

× なるべく早く枝を切ってくれませんか?

◎ 1か月後も同じなら、勝手に切りますね(録音)

構成/杉原光徳(ミドルマン)

―[賢い人が自然とやっているズルい言いまわし]―

【ひろゆき】

西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』