乳がん検診はマンモグラフィーなど痛い検査をするイメージがあり、今まで「まあ、大丈夫でしょう!」ときちんと検査を受けていませんでした。あるとき胸にある違和感に気付き、乳腺外科を予約。受診の日を迎えるまでモヤモヤとした気持ちで過ごしました。病気への向き合い方を考え、定期健診の大切さを痛感した体験談です。

ふとしたときに見つけた胸のしこりにモヤモヤ

私はフリーランスで仕事をしているため、定期的に健康診断を受ける習慣がありませんでした。市町村でおこなっている子宮がん検診や、乳がん検診の存在は知っていましたが、タイミングが合えば受けるというように、軽い気持ちで自分の健康チェックをおこなっていました。

そんなある日、自分の胸にビー玉のような硬いしこりを発見。胸のしこりは乳がんの疑いがあるという知識がありました。でもまさか自分が乳がんになるなんて思いもしなかったため、のんびりとした気持ちで夫や母に一応報告。すると心配した家族が「早めに病院を受診したほうがいい!」というので、乳腺外科の予約を入れることに。

日がたつにつれ胸のしこりの正体が気になり、モヤモヤとした気持ちで日々を過ごしました。大きな病気にかかったことがなく、風邪もあまりひかない強い体だと思っていたので、まさか自分が乳がんになんてなるはずがないと、考えていました。今考えると不安な気持ちを静めるために、自分に言い聞かせていたのかもしれません。

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気のせいでしょと受診した病院で乳がんと判明

乳腺外科を受診した当日、まずはさまざまな検査がおこなわれました。血液検査やマンモグラフィー、エコーの検査など半日かけてさまざまな検査を受けました。

すべての検査が終わり、検査結果が出たということで初めて担当の医師と対面。診察室に入って第一声目に「扉を閉めましょうか」と深刻な顔で医師に言われたのをよく覚えています。「あれ? もしかして大丈夫じゃない? 外部に聞こえたらまずい話でもするのかな?」と、自分の置かれている状況をやっと理解した瞬間でした。

「正確なことはもう少し詳しい検査が必要だけど、乳がんで間違いないでしょう」

そう医師に告げられました。がんは命に関わる病気というイメージを持っていたり、治療が大変という話を聞いたことがあったりしていたため、一気に不安が押し寄せてきました。