会社員でも、個人事業主でも、「効率的に収入を上げたい」と考える人がほとんどではないでしょうか。しかし、言われた仕事をしているだけでは、収入も何も変わらない可能性が非常に高いといえます。本記事では、起業家の藤野淳悟氏の書籍『60%の力でうまいこと結果を出す思考100』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編集し、「自分で稼ぐ力」を身に付けるために必要なことを解説します。

信頼を「稼ぐ」とは?

どうしたら、効率的に稼げるようになるだろうか?

それには、現代のお金のルールを知る必要がある。今の時代、お金は信頼があるところに集まる。原価に関係なく、そこに信用と価値を見出せれば、お金は集まってくる。これを理解せずに闇雲に動いていては、働いても、働いてもお金は入らない状態に陥る。

わかりやすいのは、企業広告。例えば、全国誰もが知っているタレントにお金を払うよりも、5万人フォロワーがいるインフルエンサーにお金を払って、拡散してもらうほうが、今では効果は高い。これはインフルエンサーのほうが、タレントより、世の中の人から信用をダイレクトに集めていて、身軽に拡散ができるから。

今の時代、もはやテレビは、スポンサーありきのものだと、わかっている人のほうが多い。あまり信用されていないのだ。一方で、しがらみの少ないインフルエンサーのほうが、本音を言っているように見える。実際にインフルエンサーとして、企業案件を受け、高収入を得ている人もいる。

SNSを使わない場合になると、より信用が問われる。今は情報がネットによってコモディティ化し……。あっ、コモディティ化とか言うとデキる人だと思われそうなので使ってみた。簡単に言うと、レストランであれば、今ではファミリーレストランでも、味はおいしいし、サービスも行き届いている。はっきり言って、味やサービスなど、定量化できるもので差別化するのは難しい。では、どんなお店に人が集まり、お金を払っていくのか。

信頼のある場所だ。知り合いがひたむきにおいしさを追求したレストランをやっていたら、そこでお金を使いたくなるのは当然の心理だ。これと一緒。

「原価に関係なく、そこに信用と価値を見出せれば、お金は集まってくる」のだ。これは飲食店を経営している人など、特別な人だけの話ではない。会社員でも同じ。信頼されている人のところにお金、仕事はやってくる。

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「マネタイズ脳」を作る

ところで「マネタイズ」とはなんだろう? 日本語に直すと収益化のことである。

自分で稼ぐ力を身につけるのはとても大切だ。これは副業やSNSをしている人に限った話ではなく、会社員にも関係がある。例えば、個人事業主なら何で収益を上げるのか。会社員ならどこを頑張って、結果を出せば、自分の給料を上げることができるのか。これを考えていかないと収入は上がらない。言われた仕事をしているだけでは、何も変わらない。

ここで大切になるのが「自分の戦うマーケットを見極める」ということ。同時に「やりたいことよりも、好きで得意なことを選ぶ」ということ。例えば、サッカーがやりたくても、ど下手だったらプロの選手にはなれないし、稼げない。一方で、あなたが運動神経抜群でも、マイナー競技だと稼げる可能性は低くなる。この場合の正解は、自分が「運動が好きで得意なら、稼げるメジャーな競技を選ぶ」ということになる。

あなたは自分の得意を、正しいマーケットで発揮しているだろうか? さらにそのマーケットで有利に戦うために、自分に希少価値をつけられているか? これに気づいているビジネスパーソンは案外少ない。