5. 社会福祉士の将来性

社会福祉士は英語で“Certified Sociel Worker(公認ソーシャルワーカー)”と表記されます。日本で社会福祉士の専門業務とされる相談援助の活動は国際的にソーシャルワークと位置付けられているためです。

国際ソーシャルワーカー連盟(IFSW)はソーシャルワークを次のように定義しています。

“Social work is a practice-based profession and an academic discipline that promotes social change and development, social cohesion, and the empowerment and liberation of people”

「ソーシャルワークは、社会変革と社会開発、社会的結束、および人々のエンパワメントと解放を促進する、実践に基づいた専門職であり学問である」

──原文は国際ソーシャルワーカー連盟、日本語訳は日本ソーシャルワーカー連盟の公式ページより引用

ソーシャルワークは(1)社会変革、(2)社会開発、(3)社会的結束、(4)エンパワメント、(5)解放をキーワードに、世界各国でそれぞれの地域の課題に応じた展開がされています。

日本の場合は、憲法第25条で保障された「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を実現すること、生活課題を抱える人々が社会とのつながりを実感できること、すべての人々が自己決定に基づく生活を送れることなどが重視されています。

少子高齢化が進み、家族の在り方や個人の価値観が多様化するなか、社会的に弱い立場に置かれやすい人々の権利を擁護し、誰もが安心して暮らせる社会を実現する変革者として、社会福祉士にはますますの活躍が期待されています。

参考

e-Gov法令検索|社会福祉士及び介護福祉士法e-Gov法令検索|精神保健福祉士法厚生労働省|社会福祉士・介護福祉士等厚生労働省|介護・高齢者福祉 厚生労働省|障害者福祉厚生労働省|子ども・子育て支援田中英樹・菱沼幹男著『社会福祉士・精神保健福祉士になるには』ぺりかん社,2011