入職したその月のうちに仕事を辞めた場合はどうなる

では、転職したものの、やむ負えない事情などで同月中に退職したケースではどうなるでしょう。この場合は厚生年金保険の資格取得日と資格喪失日が同じ月にあるため、退職先での社会保険料の支払い義務は発生しません。しかし、締め日によっては保険料の天引きされてしまうことも起こりえます。この場合は、退職後に国民健康保険への加入手続きを行ったり同月中に新たな事業所の厚生年金保険に加入したりすれば、社会保険料の二重取りにならないように還付される仕組みになっています。

月中退職と月末退職によって起こる違いは把握できたでしょうか。賃金は労働への対価ですからもちろん丁寧に考えておきたいこと。しかし、賞与や社会保険料の都合だけを考えた退職日の設定は避けたいものです。円満退職となるよう、退職先や転職先も納得できる退職日を設定するようにしましょう。