医療保険への加入を考え始めたものの、「本当に医療保険が必要なのか」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
医療保険に加入していない場合、万が一病気になった際の治療費や生活費の負担が重くなってしまうかも知れません。
この記事では、医療保険に加入せずに後悔する具体的な場面を紹介します。加入を迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
医療保険に入らないと後悔する3つのタイミング
日ごろ、健康だと医療保険に必要性を感じることは少ないかもしれません。
しかし、医療保険に加入していない状況で、以下のような出来事があった場合、後悔することになるかもしれません。
医療保険に入らないと後悔する3つのタイミング
突然の入院や治療で自己負担費用がかかったとき
入院が長引き、長期間働けずその間の収入がなくなったとき
一度病気になってしまい、その後通常の保険に入れなかったとき
1. 突然の入院や治療で自己負担費用がかかったとき
医療保険に加入していない場合、病気やケガで突然入院や手術を受けることになったときに治療費が賄いきれず、後悔することになるかもしれません。
公的保険制度があるので、年齢や収入にもよりますが、医療機関の窓口で健康保険証を提示すれば医療費の自己負担は1〜3割で済みます。
また、自己負担額が一定額を超えた場合は、高額療養費制度を利用することも可能です。
高額療養費制度とは、1ヶ月に支払った医療費の自己負担額が年齢や所得に応じて決められた一定の上限を超えた場合に、超過分の払い戻しを受けられる制度です。
例えば、69歳以下で年収が500万円の方の上限額は「80,100円+(医療費-267,000)×1%」で計算します。
医療費が100万円かかったとしても実際に負担する金額は87,430円で済むということです。
病院の窓口で30万円を自己負担分として支払っていた場合は、差額の21万2,570円が高額療養費として支給されます。
しかし、以下のように公的保険制度が適用されない費用もあります。
公的医療保険制度の対象外となる費用の例
差額ベッド代
入院中にかかる食事代や雑費
自由診療
先進医療
そのため、入院時の出費が想定外に大きくなってしまうこともあるでしょう。
生命保険文化センターの「2022年度 生活保障に関する調査」によれば、直近入院時の1日あたりの自己負担費用の平均は20,700円とされており、1〜2週間入院しただけでも数十万円の出費になることが想定されます。
このような状況に対して全く備えがなければ、貯蓄を取り崩す必要が生じるかもしれません。
しかし、医療保険に加入しておけば、万が一の病気の治療費に備えることができ、経済的な面を気にせずに治療に専念できます。
2. 入院が長引き、長期間働けずその間の収入がなくなったとき
病気の症状によっては入院や通院が長期化し、その間の収入が途絶えてしまうことがあります。
生命保険文化センターの「2022年度 生活保障に関する調査」によると、直近の入院で逸失収入(入院しなければ得られるはずだった収入のこと)があったと答えた方は17.4%で、逸失収入の平均は30.2万円です。
また、通院しながら仕事をする場合、定期的に休んだり残業を減らしたりしなければならず、今まで通りの働き方ができなくなることもあります。
こうした状況に対して医療保険に加入しておくと、給付金で収入の不足をカバーできる可能性があります。
3. 一度病気になってしまい、その後通常の保険に入れなかったとき
過去の病気や持病がきっかけで、保険に入れないことがあります。
生命保険や医療保険に加入する際には、健康状態の告知が必要です。
告知に基づいて保険会社が審査を行い、加入の可否を決定するため、病気の状態によっては医療保険に入れない可能性があります。
審査の基準は保険会社によって異なるので、絶対に加入できないというわけではありません。
しかし、加入できたとしても、一定の期間は保険金が支払われない条件がつくこともあります。
その場合「病気をする前に保険に入っておけばよかった」と後悔する可能性があるでしょう。
健康なうちに加入すれば選択肢も多くなります。
具体的に医療保険を検討する際は、下記の医療保険ランキングや医療保険の選び方の記事を参考にしてみましょう。
医療保険の選び方6つのポイント!年代・男女・目的別に選ぶコツを紹介
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医療保険に入らないと後悔する可能性が高い人
医療保険の必要性は、ライフスタイルや家計の状況によっても大きく変わります。
以下の特徴があてはまる人は、医療保険に加入していないと後悔をする可能性があるでしょう。
医療保険に入らないと後悔する可能性が高い人
自営業やフリーランスの人
貯蓄が少ない人
自営業やフリーランスの人
自営業やフリーランスの方は、公的保険制度の内容が会社員と比べると手薄なため、民間の医療保険に加入する必要性が高いと言えます。
例えば、会社員や公務員の方は、病気やケガで4日以上働けなくなったときには傷病手当金を受け取れます。
傷病手当金は、1日あたりおおよそ「標準報酬月額÷30日×2/3」受け取ることができます。
一方、自営業やフリーランスの方が加入する国民健康保険に、傷病手当金はありません。そのため、働けなくなると収入がゼロになってしまいます。
民間の医療保険に加入しておくことで、治療費や収入の不足分を給付金でカバーできるでしょう。
貯蓄が少ない人
貯蓄が少ない方も、医療保険に入っておいたほうが安心でしょう。
貯蓄が少ない場合は、突発的な治療費や入院費を賄うことが難しくなるためです。
医療費に関しては、高額療養費制度があるものの、月をまたいで治療が継続した場合には自己負担額が多くなってしまう可能性があります。
※9月と10月で医療費を2分割にして計算
上記の例のように月をまたいで治療があった場合、医療費の自己負担金額が約2倍ほど変わる場合があります。
入院日などをあらかじめ決めることができる場合は、月初めにずらすことで医療費の負担を減らすことができる場合もありますが、突然の病気やケガの場合には調整することは難しいでしょう。
したがって、貯蓄が少ない人は万が一の病気やケガの出費に備えて民間の医療保険を検討することをおすすめします。