④家の着工から完成まで(6か月程度)
家を建てる事前準備と契約がすべて終わると、いよいよ工事が始まります。着工すれば完成するまで待てばよいと考える方も多いですが「地鎮祭」や「上棟式」など施主が参加しなければならないイベントもあるため、完成までの流れを把握しておきましょう。
建てる家の規模によっても完成までの期間は異なりますが、4〜6ヶ月程度が目安となります。
地鎮祭
購入した土地で工事を始める前に、工事の無事や家を建てた後の安寧を神主に祈ってもらう「地鎮祭」を行います。地鎮祭は施主や住宅会社の担当者、施工会社の担当者など、工事に関係する方が立ち会って行うのが通例です。ただし、スケジュールの都合や施主の希望によっては実施しないケースもあります。
地鎮祭が終わったら、近隣への挨拶まわりをしておきましょう。近隣の方からの印象がよくなり、家を建てた後に生活しやすくなります。
基礎工事
地鎮祭が終わったら、以下の手順で家の基礎工事を行っていきます。
地盤を掘削してコンクリートを敷く
敷いたコンクリートのうえに鉄筋を組み立てる
配筋調査を行う
配筋の周りに枠を作りコンクリートを流し込む
家の配筋調査とは鉄筋の太さ・数・間隔を調査するもので、調査結果は施主にも知らせてくれます。
建方(たてかた)工事
建方工事とは、家の構造部材を組み立てる工事のことです。土台の木材に柱を立ててから梁を渡し、住宅の構造部材を組み上げていきます。
建方工事が終わり、家の構造部ができた段階で行う儀式が上棟式です。構造体が無事完成したことを感謝して、最後まで工事が無事に終わるように祈願します。
最近では実施しないケースもあります。上棟式を希望する場合は住宅会社に相談しましょう。
仕上げ工事
完成した構造体に屋根材や外壁材を取りつけていく仕上げ工事を行います。内容は以下の通りです。
屋根工事
サッシ設置工事
電気工事
断熱工事
床下地工事
外壁工事
上記の工事を行って2〜3週間程度で、家の外部を仕上げていきます。
内装工事
約1ヶ月間かけて内装工事から設備の施工などを行っていきます。具体的な内装工事の内容は以下の通りです。
クロス(壁紙)貼り
フローリングやタイル貼り
階段や棚などの造作工事
足場の撤去
照明工事やコンセントなどの調整
キッチンやトイレなどの各種設備の設置
内装工事は内装屋や電気工事士など、さまざまな職人が関わる工事です。
竣工検査後、引き渡し
家の引き渡しから約1ヶ月前に竣工となり、住宅会社の担当者や施主による竣工検査を実施します。水回りなどの設備の不具合や目立つ傷など、問題がないのかを入念にチェックすることが重要です。
問題があった場合は、住宅会社に依頼して直してもらいましょう。竣工検査が無事に終わったら、工事代金を全額支払って、住宅会社から鍵を受け取って新築住宅の引き渡しを行います。
家の引き渡し後に引っ越しをして、家を建てるすべての手続きが完了です。
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家を建てるのにかかる費用は何がある?
家を建てるのにかかる期間を説明しました。では、家を建てるのにどれくらいの費用がかかるのでしょうか。
家を建てるのに必要な費用①土地代
住宅金融支援機構が算出した2021年のデータによると、土地を持っている人の家を建てるのに使った建築費用の平均は3,533万円。土地と建物を購入した方の平均は、土地代が1,436万円、建物の金額が2,961万円で総額4,397万円という結果でした。
土地代は地域によって、また立地条件によってもかなり異なりますが、平均が1,400万円ほどだと覚えておきましょう。
家を建てるのに必要な費用②建物にかかるお金
家を建てるのに必要な費用として、建物自体を建設する資金も重要です。建物にかかるお金として挙げられるのが、建築工事費・付帯工事費・諸経費の3種類あります。
建築工事費とは、建物自体をつくる費用のことです。まず家の「箱」をつくり、その後に水道や電気が通るように工事をします。
付帯工事費は、家の外側にある部分をつくること。庭や駐車場などをつくっていきます。
諸経費は、家を建てる際にお世話になる住宅会社に支払うお金のこと。工事費全体の10%程度は諸経費に充てられます。
家を建てるのに必要な費用③そのほかの諸費用
最後に家を建てる際忘れてはいけないのが、そのほかの諸費用です。住宅ローンを組む際の保険料や設計料、上棟式などの費用もここに含まれます。
家を建てる際はこれらの費用とスケジュール感を意識しながら家づくりをするとよいでしょう。