そして誰もいなくなった…

ふんぞり返る新婦。しかしそのとき、黙って聞いていた息子が口を開きました。「俺も帰るよ」。

彼女は「何であなたまで? 新郎がいなくちゃ式は……」と慌てた様子でしたが、息子は冷静に宣言しました。「君が学歴を気にするのは知っていたけど、ここまでとは。自分の大事な母親に『中卒だから帰れ』って言う人間と結婚式なんて挙げられるか」

そして、披露宴会場に入るとマイクを握り、包み隠さず事情を説明。式を取りやめてご祝儀を払い戻すと謝罪したのです。

事態を悟った参列者は全員、私と息子の味方になってくれました。こちらの親族はもちろん、新婦のご両親やその招待客まで、「それはあり得ない言い草だ」「非常識極まりない」「人として信じられない」と、新婦を白い目で見ながら、全員会場を後にしたのです。

その後、本性を知られた彼女は周囲の人から煙たがられているのだとか。なりふり構わず新しい出会いを求めていろいろなところに出没しているようですが、やはり本人の性格に難ありといったところでしょう。一方の息子は、「結婚前にわかってよかった」と後悔ゼロの様子。親孝行をしながら、仕事に趣味に没頭し、いつかすてきな人と出会えるとスッキリした表情なので、私も胸をなで下ろしています。
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学歴を気にすること自体は、別に悪いことではないかもしれません。しかし、学歴を理由に義母を見下し、結婚式から追い出そうとするとは言語道断でしょう。参列者全員があきれて帰ってしまったのも当然ですよね。

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

著者/ウーマンカレンダー編集室/スカッと
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