法務省は10月5日に「法の日フェスタin赤れんが2024」を開催。東京・霞が関の庁舎の一部を1日限定で開放し、体験型の企画や展示を実施する。
政府は国民主権のもとに、国を挙げて法を尊重し、法によって個人の基本的権利を擁護し、法によって社会秩序を確立する精神を高めるため、1960年に10月1日を「法の日」と定めた。
これに合わせ、10月1日からの1週間を「法の日週間」として、毎年、法務省や最高検察庁、最高裁判所、日本弁護士連合会が共催するイベントが各地で行われている。
人気の「模擬裁判」などはすでに満員
今年の「法の日フェスタ」のプログラムのうち「模擬裁判」や「検察官による模擬取調べ実演」、「法の日落語会」など、参加に事前申請が必要なものは、ほとんどが9月末時点で参加定員に達している。
この反響について、法務省大臣官房秘書課広報室の担当者は「多くの方にお申し込みいただき、ありがたいです」とコメント。
「『法の日フェスタ』を通じて、法を身近なものとして感じ、役割や重要性について考えるきっかけとしていただくとともに、法務行政のさまざまな取り組みについても、ご理解いただければと思います。
当日は皆さんのご来場をお待ちしております」(法務省担当者)
「虎に翼」ロケ地巡りや企画展を開催
開催前から密かに注目を集めている「法の日フェスタ」だが、事前申請無しでも楽しめるプログラムも用意されている。
9月27日に最終回を迎えたNHKの連続テレビ小説『虎に翼』では、複数の場面で法務省がロケ地として使用されていた。
「法の日フェスタ当日は、ロケ地となりました法務省赤れんが棟前、階段室、玄関ホール、廊下などをご覧いただけます。
『虎に翼』のロケで使用された階段室(提供:法務省)
また、法務史料展示室では、企画展「近代の法曹」を開催中です。
企画展では『虎に翼』の主人公で、猪爪寅子(伊藤沙莉)のモデルとなった、日本初の女性弁護士の1人、三淵嘉子さんについても紹介しています。
法務資料展示室は普段、平日のみの公開となっていますが、土曜日である法の日フェスタ当日は特別に見学可能です」(法務省担当者)
人気の「マル獄シリーズ」「更生カレー」など販売
常設のプログラムではほかにも、地域の非行・犯罪防止のために活動する「法務少年支援センター」で実際に使用されている性格検査を体験できるコーナーや、刑務所などでの緊急事態に対処する、刑務官の精鋭部隊「特別機動警備隊」の装備品展示などが企画されている。
また「法の日フェスタ」ならではのグッズ販売も見どころのひとつだ。
「キャピックショップ」の臨時営業では、全国の刑務所で作られたバッグや靴など「質がよく安価」であることが特徴の「キャピック商品(刑務所作業製品)」を販売。
函館少年刑務所で作られ、特徴的なデザインが人気の「マル獄シリーズ」商品も並ぶ予定だ。
「マル獄シリーズ」には帆布でつくられた前掛けなどのラインアップがある(※写真は昨年の新宿矯正展のもの 弁護士JP編集部)
ほかにも、過去に法務省が実施したイベントで販売、好評を博したという「更生カレー」が登場。
120人以上を支援してきた、元保護司が作るカレーをレトルトにしたもので、「法の日フェスタ」での販売は今回が初だという。
「法の日フェスタ」は10月5日午前10時より開催される。週末のおでかけに、普段立ち入ることのない法務省の中に足を踏み入れてみてはいかがだろうか。
■ 開催概要
【会場】法務省(千代田区霞が関1-1-1)※入口は西門
【時間】10:00~16:00(入場は15:30まで)