休み明けの大逆転

スーパーの休日を挟んだ翌々日。私がお向かいの店の入り口で、開店前から列をなすお客様にあいさつをしていると……。

「なんで誰もいないの?」という金切り声が響いてきました。目をやると、真っ暗でガランとした古巣のスーパーの店先で、納入された生鮮食品の山を前に、ぼうぜんと立ちつくす店長夫人の姿が見えます。

というのも、一昨日の夜……。他の従業員も全員、こちらのスーパーで雇ってもらえないかという相談があったのです。こちらのオーナーもまた、亡き店長のように郷土愛の強い地元っ子。ライバル店長の突然の訃報を悲しみ、どうにかしたいと考えていたのだとか。

そして、皆で相談した結果、ひとまず全員がこちらのスーパーに出勤してみるというこの計画を実行することにしたのです。

その後、従業員全員に頭を下げた店長夫人。高飛車な態度を改め、なんと私の指導で地元で愛されるスーパーについて学び直し、亡き店長のお店を守りたいと言ってくれました。

もちろん私は、彼女を一人前に育てるつもりです。
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地元密着型のスーパーにはその良さがありますし、これまでの経営方針をガラッと転換するのもリスクが伴います。しかも、年齢で人をバカにし、解雇を宣言するなどもってのほか。新参者の横暴社長夫人も、ベテランパートを見習って、より良いお店づくりに精を出してくれるといいですね。

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

著者/ウーマンカレンダー編集室/スカッと
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