バーミキュライトの使用量

バーミキュライトの使用量は、一般的な鉢植え用土では5〜20%、ハンギングバスケットなど土を軽量化しつつ保水性を高めたい場合は20〜30%程度の割合を目安にするとよいでしょう。

ただメーカーによっても使用量は異なるので、各商品の説明を読んで使うようにしてください。

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バーミキュライトの使い方


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ここからはバーミキュライトの使い方についてご紹介します。

土壌改良材、補助用土


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バーミキュライトには、肥料の成分であるマグネシウムやカリウム、鉄分などが含まれていますが、前述の通り、基本的にこれらの成分は微量で土に溶け出すことはほぼありません。したがって、肥料の代用にはならず、土に混ぜ込んで土壌改良材として使います。もっとも、バーミキュライトの多層構造の隙間に水や肥料が入り込み、保水性と保肥性が高いため、肥料と一緒に使うことでその効果を高めることが期待できます。

さらに空気を通すため、酸素不足になってしまった土に混ぜると排水性の改善に繋がります。また、たくさんの穴があいているため断熱や保温の効果もあり、夏の暑さや冬の寒さの緩和もしてくれます。水はけが悪かったり酸素を含んでいなかったりする悪い土には、バーミキュライトを混ぜ込むことで団粒構造が作られ、土壌改善の効果も。水はけや酸素の取り込みがよくなれば、花や野菜などの植物を元気に育てられます。

種まき・挿し木


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種まき用土はバーミキュライトの最も一般的な使い方です。高温で生産されるバーミキュライトは生産過程で殺菌されているため、ほぼ無菌で清潔な土といえます。病気や害虫のリスクが高まるデリケートな種まき用土として最適です。しかしながら、無菌になっているのは最初だけで、後から菌や虫がつくことはあるため注意してください。

種まき用土にはパーライト、川砂、赤玉土、ピートモスなども混ぜて使うとより効果的です。使用するバーミキュライトは小粒がおすすめです。

挿し木にもバーミキュライトがよく使われます。無菌のため切ったばかりの枝も清潔なまま育てられます。挿し木をするときは、必ずきれいに洗って消毒した清潔なハサミで枝を切りましょう。切り口の汚れは挿し木が失敗する大きな原因の一つですので、切った後も切り口を汚さないよう清潔に保つことが重要です。挿し木をするときは、切り口を鋭利なカッターナイフで切り直して整えると、成功率が高まります。

水耕栽培


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水耕栽培は、土を使わず植物の根を水につけて栽培する方法。土がなくても植物を育てられるので、マンション住まいの方にも人気の栽培方法です。

バーミキュライトは、この水耕栽培にも適しています。土を使わない水耕栽培といっても、栽培方法によっては苗を支えるための培地も必要となり、この培地にバーミキュライトを使用することがあります。容器にバーミキュライトを入れて苗を植え、液体肥料で育てます。

家庭菜園や畑でバーミキュライトを上手に活用しよう!


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バーミキュライトについて、その特徴や使い方をご紹介しました。バーミキュライトを使うことでたくさんのメリットがあり、植物を元気に育てるために大いに役に立つおすすめの資材です。皆さんもバーミキュライトを上手に活用して、ガーデニングをより楽しんでみてはいかがでしょうか。

Credit

文 / 3and garden



スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。