メルロについて
温暖化の影響で、メルロについて危惧する意見が多々あるが、この品種についてもバルシメッリ氏の意見を聞いた。
「熟すのが最も早い品種なので、温暖化がメルロに与えるインパクトを心配する声が多くあるのは事実です。マッセートで私が観察したのは、夏の暑い盛りにも水分を保持できるブルークレイなど、多くの自然要素のコンビネーションです。私たちの畑が海に近く、標高が高いということは、メルロの栽培とブドウがゆっくりと熟すのに重要です」
さらに、畑での作業についてこう加えた。
「仕立ては株仕立てを好み、新しく植える時は的確なルートストック(台木)を選択します。またヴィンテージのコンデイションにより、キャノピー(樹冠)を管理します。これらによって、ブドウ樹の成長のサイクルを遅らせることができます。ほかに大事なことは、収穫日のチョイスです。20年前よりずっと早くなっています。これから先もずっと、マッセートではメルロを栽培し続けます。フレッシュさとエレガントさにおいて卓越した結果を出し続けることに、疑問の余地はありません!」
生産管理マネジャーに就任したマルコ・バルシメッリ氏がこれからどのような変化をもたらすか、マッセートからますます目が離せない。
https://www.masseto.com/en/
text by Mami