土地価格上昇率全国トップの市町村は? 


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次に、個別の市町村の土地価格について見ていきましょう。

住宅地の地価上昇率でトップだったのは、沖縄県恩納村。前年比プラス29.0%を記録しています。国土交通省は、その要因を「恩納村真栄田地区では、ダイビングポイントなどの観光スポットに近く、移住等を目的とした県外からの旺盛な需要が継続しており、地価の高い上昇が継続しております。」と分析しています。

商業地、工業地の地価上昇率トップだったのは、いずれも同じ市町村です。どこが思い浮かぶでしょうか。答えは、熊本県大津町。商業地の地価上昇率は前年比プラス33.3%、工業地の地価上昇率も前年比プラス33.3%を記録しています。この理由は多くの方が推察できるのではないでしょうか。世界的半導体メーカーTSMCの存在です。国土交通省も「関連企業も含めた従業員向けの住宅のほか、事務所や店舗、ホテル等の多岐にわたる旺盛な需要が継続しており、住宅地・商業地・工業地ともに地価の高い上昇が継続しております。」と分析しています。

都道府県地価調査は毎年この時期に発表されているものですが、「たいして意識したことがなかった」という方も少なくないでしょう。これから土地や家を購入する方も多いと思います。土地の価格はその時々のさまざまな要因で値上がりもしますし、下落もします。都道府県地価調査の推移を細かく見ていくことで、よりお得に土地や家を売り買いできるかもしれませんよ。「自分の住んでいる街の土地はいくらか」「引っ越したい場所の土地はいくらか」など、1年に1回は注目してみることをおすすめします。