“犬好き”としても知られる乃木坂46のメンバー・岩本蓮加さんが、ワンコと共に過ごす世田谷ローカルな1日を疑似体験。
ペットOKカフェや世田谷公園でお散歩を楽しみ、多忙な毎日の中で、つかの間の癒し時間を堪能してもらった。
「小1から実家で飼っている犬は、もうおじいちゃんです」
吹く風が気持ちいい夕刻、犬と共に世田谷公園を訪れた岩本蓮加さんは、とにかく楽しそうだった。
「池尻・三宿って、大人の街というか、港区のようなイメージを勝手に持っていましたが、全然違いましたね。
大きな公園があって、のんびりお散歩している人も多いし、空気がゆっくり流れていて、過ごしやすそうな街ですね」
そう言って、この日の相手役、チワプーのラムネとキャバリアのグミをいとおしそうに見つめた。聞けば、実家ではシーズーを飼っているとか。なるほど、どおりで扱いに慣れている。
「私が小学1年生の頃から飼っているので、もうおじいちゃんです。でも私が実家に帰ると、喜んでくれるんです」
「アイドルの自分はスイッチを入れて、ようやくなれる」
乃木坂46の3期生として、グループに加入したのは12歳の時。時間のほぼすべてをアイドル活動に費やしてきた10代の日々は、全速力で過ぎ去っていったことだろう。
そんな中、「少しだけですけど、周りが見えるようになったかな」と思えたタイミングで迎え入れたのが猫だったというわけだ。
「やっぱり、外にいるときはアイドルのスイッチが入っているんですよね。というより、えいや!って、そのスイッチを入れないと、人と関われないというか。
もう8年もたてば、慣れてくるように思うかもしれませんが、全然そんなことはなくて。自分の本当の姿を見せられるのは猫ちゃんだけ(笑)。人にはいい自分を見せようと、頑張っちゃうんです……」
だから、ハタチの目標は「人との関わり方を変えること」。変えるとは、具体的には「人に頼ること」だと言う。
「大事だと思う友達はたくさんいます。でももし、その大事な人たちから頼られなかったら、寂しいと思うんです。
勝手ですよね、自分は腹を見せないのに相手には頼ってほしいなんて。だから、もう少しダメなところをさらけ出して、甘えてみたいと思っています」
グループの中核をになう岩本蓮加が20歳になって考えていること
先輩たちの卒業が続き、グループをけん引する立場になった自覚もある。
「正直、最初は不安しかなかったです。グループを守るという使命感、責任感を感じるようになったのは、本当にここ数年のことですね。
といっても、私は人見知りが激しいので、先輩として後輩に何かをしてあげる、みたいなことはまだまだハードルが高いのですが。4期生はそんな私を察して気遣い、そっとしておいてくれています。逆に5期生はそんなのお構いなしにグイグイ来ますが(笑)。
一ノ瀬美空や菅原咲月たちのおかげで、後輩とようやくごはんに行くことが叶いました」
改めてこの8年間を振り返ると?
「いま、12歳に戻ったとして、躊躇なく乃木坂46の道を選択できるかと聞かれたら、ちょっと悩むかもしれません。
ここでしか経験できないことはたくさんあって、それは人生の誇りです。でも、乗り越えられない壁や挫折もあったので、葛藤は……しますね(笑)」
岩本さんは、すごく正直な人なのだろう。「アイドルの自分は自分じゃない」。ともすれば、タブーにも思えるそんなことをさらりと口にする。でもそれは、彼女がプロフェッショナルな証拠でもある。
撮影中、アイスクリーム片手にレンズを向けたその表情は、完璧なアイドルだった。本人にそう伝えると。「嬉しい!やった!」と破顔した。恐るべし、プロのアイドル。
今は毎年恒例「真夏の全国ツアー 2024」を終え、一息ついている時期。ハタチの時間は一瞬だ。
「ハタチだけど、あんまり実感湧かなくて、どこか仮という感じでふわふわしてて。でも、来年の2月には21歳にもなるし、20代が本当に始まるのはこれから、って気がしますね」
猫以外に自分をさらけ出す日は、もうそう遠くないかもしれない。
■プロフィール
岩本蓮加 2004年生まれ、東京都出身。2016年、乃木坂46の3期生オーディションに合格。当時、グループ史上最年少での12歳での加入が話題となる。2024年、20歳の誕生日にInstagramを開設。夏クールのドラマ『そんな家族なら捨てちゃえば?』では主演を務めた
■衣装
ドレス¥39,600〈マリハ TEL:03-6459-2572〉、ネックレス¥126,500、ブレスレット¥55,000、リング(太)¥30,800、リング¥67,100〈すべてメゾン ヴァジック/ヴァジックジャパン TEL:03-6447-0357〉
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