文具のとびら編集部
シヤチハタが特別協賛する「17th SHACHIHATA New Product Design Competition(シヤチハタ・ニュープロダクト・デザイン・コンペティション)」(主催:一般社団法人未来ものづくり振興会)の表彰式が2024年10月11日午後6時から行われ、受賞作品9点が発表された。
「シヤチハタ・ニュープロダクト・デザイン・コンペティション」は、商品化を前提に今までにないプロダクトデザインを求めるコンペティション。今回は「可視化するしるし」をテーマに、2024年4月1日から5月30日まで作品を募集した。審査員は、中村勇吾氏、原研哉氏、深澤直人氏、三澤遥氏の4名に加え、ゲスト審査員として岡崎智弘氏を新たに迎えた。国内外から過去最多となる1,538点の応募があり、その中からグランプリ1作品(賞金300万円)、準グランプリ2作品(賞金50万円)、審査員賞5作品(賞金20万円)、 特別審査員賞1作品(賞金20万円)の計9点を選出した。
グランプリはクラッカー
表彰式では、主催者を代表して、未来ものづくり振興会代表理事を務めるシヤチハタ舟橋社長が「今年のテーマは『可視化するしるし』ということで、ゲスト審査員の岡﨑さんを意識した作品も多かったように思いますし、このテーマ自体を非常に意識した作品も多かったんではないかなと思います。 かなり斬新な作品が多かったと思いますし、応募も多数ありました。この『シヤチハタ・ニュープロダクト・デザイン・コンペティション』は、1つでも多くの作品を商品化したいというコンセプトの元にやっておりますので、今年も皆さんの商品が商品化されることを期待していただければと思います」とあいさつ。
グランプリを受賞したのは、榎本千紘さんの「めでたいん!」。舟橋社長から榎本さんに表彰状が贈られた。
「めでたいん!」は、主役の名前のしるしをしのばせることで、少し特別なサプライズを仕掛けられるパーティークラッカー。榎本さんは、「最終審査でこのクラッカーを鳴らしてくれるか心配に思いながら作っていたんですが、最終審査の写真の様子で使い終わったクラッカーが並んでいたので、鳴らしていただけたんだとすごくうれしかったです。どこの誰が作ったか分からないクラッカーを鳴らすのは怖かったと思うんですけど、しっかり鳴らしていただきありがとうございます。このような素敵な機会をいただき本当にありがとうございました」と受賞の喜びを語った。
準グランプリは、須田紘平さんの「芽吹きかける想い」(左写真)と、松本和也さんの「なかみのそとみ」(右写真)がそれぞれ受賞。「芽吹きかける想い」は、“真っ白なノートを見つめる人の瞳には、これから書こうとする言葉の輪郭がうっすらと見えている”という未形成な想いをひとつのしるしとして可視化したノート。「なかみのそとみ」は、おにぎりの具材のパターンを印刷したアルミホイル。具材に合わせた包装で中身を可視化する、新しいしるしの提案。
審査員賞は、中村賞は中道咲花さんの「結束水引」(水引をデザインした結束バンドで、相手を思う気持ちをさりげなく表現するしるし)、原賞は江上恵一郎さんと舟橋慶祐さんの「陰影折紙」(各面のグラデーションによって折り目というしるしを可視化した折り紙)、深澤賞はKUSU-KUSU(楠天童さん、楠麻耶さん)の「touchable mark」(“視えない” 時でも触れば“わかる”ように、照明のスイッチやリモコンのボタンなどに透明なインクで半立体の触れるしるしを押せるハンコ)、三澤賞は東出和士さんの「SKELETON」(内部の構造が見えるスケルトン仕様のシヤチハタ印)、岡崎賞は長谷川泰斗さんと山下采夏さんの「すみがくれ」(箱の角や隅にこっそりしるしを残せるハンコ)がそれぞれ受賞。また特別審査員賞は、山本晄暉さんの「もじちょこ」(かじることで隠れた文字が可視化されるチョコレート)が受賞した。
(左から)「結束水引」「陰影折紙」「touchable mark」
(左から)「SKELETON」「すみがくれ」「もじちょこ」
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