シチリアの伝統的なスイーツ「カッサータ」をベースに、日本人の味覚に合わせて作られたアイスケーキ。3つ星レストランが愛する乳脂肪率48%という生クリームを使い、中にはストロベリーを中心とした5種のドライフルーツと3種のナッツをふんだんに使っています
2021年頃から、「プレメルケーキ(PremelCake)」という冷凍スイーツの噂が耳に入るようになりました。イタリア・シチリアの伝統的なデザートである「カッサータ」をベースに、日本人の味覚に合わせて作ったお菓子とのこと。
本場の「カッサータ」は、シチリアでよく食べられる羊乳のリコッタチーズのクリームにナッツやドライフルーツを入れ、アーモンドのマジパンで包み冷やし固めたアイスケーキのようなお菓子です。ここ数年、日本ではイタリア菓子への関心が高まり、「カッサータ」をアレンジしたお菓子も見られるようになりました。
その中でも「プレメルケーキ」では、福岡県大牟田市の「オーム乳業」が完全受注生産で出荷する生クリーム「クレーム・ソワニエ」の乳脂肪分48%のものを使用しているのが特徴です。
これは、福岡県、熊本県を中心とする地元の酪農家から届いた新鮮な生乳を、きめ細やかな管理ができる小規模の工場で24時間以内に加工したこだわりの生クリーム。
私は九州に親戚がいることもあり、以前、「オーム乳業」に見学に伺ったことがありますが、地元の酪農家さんとの繋がりを大切にした、地域密着の乳業会社だなという印象を受けました。
そんな「クレーム・ソワニエ」のフレッシュな味わいを活かし「PremelCake」を作り出したのは、大牟田市で2018年からカフェで販売するテイクアウトスイーツを作っていらした田中かおりさん。2021年よりカフェで提供してきた「PremelCake」を、オンラインで数量限定し始めたところ、瞬く間に評判となったのです。
白い生地の中に苺のダイスカットと、パイン、レーズン、パパイヤ、マンゴー・クランベリーの5種のドライフルーツと、アーモンド、胡桃・パンプキンシードの3種のナッツ類が散りばめられ、断面もカラフルで、キラキラとした宝石を散りばめたように華やか! 一見、アイスクリームのようですが、九州産のクリームチーズも入る贅沢な乳製品使いで、クリーミーながら甘さ控えめで軽い口どけ。表面に敷き詰めたアーモンドスライスも、食感や味のアクセントになっています。
解凍時間によって食感が変化するのも楽しく、最初は冷凍庫から出してすぐのシャクシャクした食感ですが、次第に、クリームのふんわり感を味わうことができます。硬めのうちにカットしてお皿に取り分けると解凍が早いので、様子を見ながら楽しむといいですね。
量産しない方針で作られているため、販売のタイミングは、通常、お店のLINEの公式アカウントからの通知を待つ形となります。
今後も大牟田の地から、「PremelCake」の魅力を発信していきたいとのこと。これからも応援していきたいです!