スイスだったら日本人でも安楽死が可能!?

容認国の中でもスイスは、特定の法律はなく「利己的な動機でなければ罰せられない」という刑法の解釈に基づいて医師幇助自殺が許容されている。その上、安楽死が医師や看護師が中心となる民間団体によって行われ、外国人・外国在住者でも可能だという。要は、日本人が安楽死をしたかったらスイスへ行って、民間団体に相談すれば良いということである。
2020年には167人の外国人がこの制度を利用している。最も多いのはドイツの84人だが、日本人も1人含まれている。

スイス・チューリッヒの自殺幇助団体「ディグニタス」を利用したイギリス人のデータをまとめた英紙「インデペンデント」によると、安楽死の費用は平均1万ポンド(約193万円)。人により誤差はあるが、6500万~1万5000ポンド(125万~289万円)が相場だという。誤差があるのは、「遺体処理や葬儀費」が人によって異なるからだ。

日本から片道の飛行機代と宿泊代を合わせても150万~300万円で安楽死は可能になるということである。

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安楽死150万~300万円は、安いと思う!!

スイス連邦政府は以前、自殺幇助を規制しようとしたが、2011年に断念した。それに先立ち、チューリッヒ州では自殺幇助と安楽死ツーリズムの禁止を求める2件のイニシアチブ(住民発議)が住民投票で否決されたという。永世中立国・スイスは「死の自己決定権」まで認め続ける。まことに自立した国だと思う。

さぁ、300万円があれば安楽死を選択できる!!
スイスに行けばいい!!
でもそうは問屋が卸さない。ここからが大変である。
死期を早めたい理由を、団体に属する医師たちに伝えなければならない。
それも、英語で…納得するまで話し合わねばならない。
この時点で、ワタシは、無理である。笑
死の自己決定権を得るためには、いくつものハードルがある。

300万円を握りしめてスイスに片道切符で旅立ち、熟練の医師たちに「死を選ぶ理由」を滔々と語る機会を持つこと。この経験は、変えがたい。自分の一生を真剣に振り返る機会でもある。そう考えると、300万円は、安い!!安楽死が認められなかったら、その大半のお金は残る。そうして日本に帰ってからの余生は、また違った味わいのものになると思う。

安楽死の法制化すら語られない日本においては「お金で死を買う」という最期の消費活動に想いを馳せることが皆無である。「死の自己決定権」は、そうやすやすと手に入らないことを知り、「お金で死を買う」難しさを体験するだけでも意義がある。

“いのちとは、残された時間のこと”ではありません。
“いのちとは、死ねないことに抗う時間”だと思うのです。