演じて見えた看護師のリアル
──看護師の仕事について多くの指導を受けたり調べたりしたかと思います。当初持っていたイメージと、実際に役を演じて知った看護師の仕事内容に違いはありましたか?
岡田さん:思っていたよりずっと肉体労働だなと思いました。患者さんをベッドから降ろすときや車椅子に移動させるときは、けがをしないように全体重を支えるんです。ベッドのシーツを変えること一つとっても大変ですし、一日中走り回っているじゃないですか。貴一さんはどうですか?
中井さん:岡田くんが言ったように、走り回って人の体重を支えたかと思えば、採血のような繊細な作業もこなさなければいけない、大変な仕事です。それに、ひとつの過ちが命に関わる、その緊張感の中で働かなければならないのは本当にプレッシャーだと思います。
人間の集中力には限りがありますよね。働き方改革を語る余裕がないほどの厳しい状況で、人並み外れた集中力を要求される、そのプレッシャーを強烈に感じます。
岡田さん:とにかく集中力が必要ですよね。今回オペ看に入るシーンがあったのですが、ほかの作品よりも疲労感がありました。
──続編では働き方改革がテーマのひとつとなっていますが、九鬼静は前作で「働き方改革なんてくそくらえ」と語っていました。この考え方は続編でも引き継がれているのでしょうか?
中井さん:ええ、引き継いでいます。「働き方改革とかコンプライアンスなんてくそくらえ」というのが、静の根本的な考え方ですから。
よくブラックな仕事、ブラックな会社なんていうじゃないですか。俳優業はブラックですよ(笑)。でもなぜこの仕事を続けてるかというと、お客さまに夢や笑顔を届けたいという気持ちがあるからです。ドラマが放送されて、観てくれた人に「おもしろい!」と言っていただけることで救われています。
中井さん:看護師の仕事も似ているんじゃないかと思います。とても大変ですが、元気になって退院する患者さんの姿が労働に対する報いだと感じる人もいれば、お金のために働いている人もいるでしょう。
働き方改革の難しいところは、価値観が人それぞれ違うことだと思うんです。業種別に働き方改革のあり方を細かく整備するべきかもしれません。
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男性にもどんどん看護師を目指してほしい
──改めて『ザ・トラベルナース』への意気込みと、楽しみにしている人へのメッセージをお願いします。
岡田さん:前作に出させていただいたとき、看護師を目指したいという男性が増えたと伺いました。続編をやることでまたそういう方が増えるような、そして楽しめる職場であることを見せられたらいいなと思います。
中井さん:岡田くんのおっしゃるとおりです。今は男女平等が語られていますが、それぞれの特性や強みを活かして共存することで、より良い社会が生まれるのだと思います。
看護師の世界でも、力が要る作業などで男性の存在が必要です。男性にもどんどん参入してもらって、助け合えるような社会が一番なんじゃないでしょうか。
岡田さん:前作の放送後、医療現場の方から「ドラマを観て、患者さんとの接し方に気づきがありました」という声もありました。続編も、看護師という職業の魅力や奥深さを伝えながら、みなさんを元気づけられる作品を目指しています。『ザ・トラベルナース』を楽しみにしていてください!
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