契約もオンライン化している!IT重説とは
オンライン内見を利用する際によく目にするのが「IT重説」です。
IT重説とは、端的に言うと「オンラインで重要事項説明を行うこと」を指します。
ここでは、IT重説について詳しく説明しましょう。
IT重説について
IT重説とは、先述したとおり「オンラインで重要事項説明」を行うことです。
まず、始めに不動産取引の際に必要となる「重要事項説明」について確認しましょう。
重要事項説明は、不動産の売買や賃貸借の契約をする際に必要なものです。
宅地建物取引業法では、契約前の段階で重要事項説明書を交付したうえで重要な事柄を説明することが義務付けられています。
以前は、必ず対面で宅地建物取引士から説明を受けなければなりませんでした。
しかし、2017年10月から「賃貸借契約における借主への重要事項説明」は、ネットを活用して映像と音声でやり取りできる「IT重説」の運用がスタートしたため、対面での説明義務はなくなりました。
また、2021年3月30日には、不動産売買取引に関わるIT重説も運用も開始されています。
IT重説の導入によって、不動産の売買や賃貸借の契約はよりスムーズなものへと変わりました。
IT重説の利用方法とは?どんな流れで行う?
IT重説は、オンライン内見と同様パソコンやスマホを使って不動産会社の担当者とやり取りを行います。
そのため、通信環境を用意し、IT重説の日程を決める必要があります。
IT重説のやり方と流れは以下のとおりです。
①担当者へIT重説の申し込みをする
借りたい物件が決まったら不動産会社の担当者にIT重説を利用したい旨を伝えましょう。
②IT重説の日程を決める
重要事項説明を受ける日時を不動産会社の担当者と調整して決定します。
③重要事項説明を受けるための事前準備をしておく
「重要事項説明書」が不動産会社から送られてきます。
会社によっては、アプリのダウンロードが必要な場合もあるので準備しておきましょう。
④IT重説の実施
予定している日時にログインをします。
オンラインで担当者から重要事項説明を受けましょう。
⑤重要事項説明書の返送
不動産会社から事前に送付された重要事項説明書のうち1部に署名と捺印をして返送します。
IT重説を利用する際に注意したいこと
IT重説は、オンライン内見と同様に通信環境が整っていないとスムーズなやりとりができません。
音声トラブルで聞き漏らしなどがあり、契約後トラブルになる可能性もあるでしょう。
通信費もかかるので、Wi-Fiを使用して、IT重説を利用することをおすすめします。
また、重要事項説明は、多くの文章によって構成されています。
見落としやどこを説明しているのかわからなくなった場合は、担当者にどの部分を説明しているのかを確認すると良いでしょう。
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IT重説のメリット・デメリット
重要事項説明は契約において重要なものです。
IT重説を利用するにあたりメリット・デメリットについても確認しておきましょう。
IT重説を利用するメリット
IT重説を利用する場合、以下4つのメリットが挙げられるでしょう。
・移動時間や交通費を抑えることができる
遠方に住む方にとっては、不動産会社へ出向く移動時間と交通費は大きな負担です。
オンライン上で、内見やIT重説が利用できるのは大きなメリットと言えるでしょう。
・来店が難しい場合でも重要事項説明を受けることができる
高齢で移動が難しかったり、小さな子どもを連れて出向くのが大変だったりする場合もあります。
しかし、IT重説を利用すれば自宅で説明を受けることが可能です。
・担当者との日程調整がしやすい
日中仕事がある方や子育てなどで時間が確保できない場合、不動産会社の担当者との日程調整が難しいです。
その点、IT重説を利用すれば、移動時間もかからず、長時間家を空ける必要もありません。
自宅や仕事場でIT重説を利用することにより、日程調整の負担は軽減するでしょう。
・落ち着いた状態で重要事項説明を受けることができる
IT重説は、ネット環境が整っていれば自宅でも仕事場でも利用できます。
慣れている場所でIT重説を受けるので、緊張も少なく、担当者へ質問や疑問点など伝えやすいメリットがあるでしょう。
また、IT重説では、重要事項説明書が事前送付されます。
IT重説を受ける前に重要事項説明を読むことで、予備知識をつけておくことも可能です。
IT重説を利用するデメリット
オンライン内見と被りますが、IT重説も通信環境に大きく影響されます。
通信環境が整っていないと、音声が途切れるといった不具合が生じるので注意が必要です。
Wi-Fiを利用できない場合は、通信費もかさんでくるでしょう。
不安定な通信環境では、説明を受けている最中に、映像が途切れたり、音声が乱れたりする可能性があります。
そのため、お互いやり取りにストレスを感じてしまったり、必要事項がしっかり確認できなかったりとトラブルになる可能性もあります。
IT重説を利用したいのであれば、安定した通信環境を用意しておく必要があるでしょう。
今回、オンライン内見についてのメリットやオンライン内見に向いている人、利用する際の注意点などを紹介しました。
日中時間がない人や遠方で気になる物件が確認できない人にとってオンライン内見はメリットの多いサービスと言えるでしょう。
移動時間や交通費を削減できるので、より多くの物件から希望の住まいを見つけることも可能です。
しかし、オンライン内見を利用するには、安定した通信環境が必要になります。
また、画面をとおしての内見なので、周辺の環境や細かい部分など直接確認できないデメリットにも注意しましょう。
オンライン内見を利用する際は、パソコンやタブレットなどなるべく大きな画面の端末を利用すると良いでしょう。
また、少しでも入居後のズレを無くすためにも事前に聞きたいポイントを整理しておくことをおすすめします。