「これまでの加入実績に応じた年金額」とは

Tさんの「ねんきん定期便」に書かれている「これまでの加入実績に応じた年金額」とは今までTさんが支払った国民年金と厚生年金の保険料で準備できている、65歳からの年金受取額の目安となる金額です。

Tさんの定期便には、国民年金の基礎年金部分が約39万円、厚生年金部分が約32万円で合計約71万円が年金額として記載されています。

今後Tさんが仕事を辞め年金保険料も一切納付しない場合65歳からの年金額は70万円程度となってしまいますが、Tさんが考えていらっしゃるように65歳まで働けば、支払う年金保険料も増えていき、それに応じて将来の年金の「加入実績に応じた年金額」も増えていきます。

ちなみにTさんが現在の年収350万円で60歳まで働き、60歳から65歳まで契約社員として厚生年金に加入し年収200万円で働いた場合、年金額は約154万円、月額にすると約12万8000円が見込み額となります。

現在Tさんの貯金を除いた生活費が18万1000円なので同じ生活をする場合は5万3000円ほど不足する計算になります。

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年金を月5万円増やすには

2019年の高齢者の就業者(※)数は892万人と過去最多となっており、2004年以降増加し続けています。

(※)就業者とは、月末1週間に収入を伴う仕事を1時間以上した者、又は月末1週間に仕事を休んでいた者
総務省「労働力調査」(基本集計)より

Tさんが70歳まで働いて年金受取開始時期を70歳まで遅らせることができた場合、年金は65歳から受け取る年金額の42%増えるため、年金額154万円が218万円、月額にすると約18万2000円となり、月5万円程度年金を増やすことが可能です。現在の生活費と同じ位の金額となります。