かわいく美しい世界の工芸品。


ラトビアでも希少な昔ながらの製法で作っているキャンドルスタンドとプレート。他国にはない独特な形で、皿の紋様は魔除けを表している。


ボヘミアンガラスで有名なチェコの町、ヤブロネッツで手作業で作られているガラスのボタン。花や動物をかたどったものなどさまざまな意匠が楽しい。


土の香りがする素朴なモロッコ陶器「MOUNTAIN POTTERY」。山間の村の女性たちが、好きに手を動かしたといった力の抜けた様子が愛おしい。


イランで作られている、オリジナルのギャッベ。〈炭酸デザイン室〉とハンドメイドラグ専門店『Layout』のコラボレーション。「実りの多い木」「太陽と星のタワー」「タワーステーション」など、モチーフもさまざま。


アメリカの木工作家エドワード・ウォールによるカッティングボード。限定された地域と条件下でしか手に入らないバーズアイメープルを使用。鳥目状の木目が神秘的。


経年変化が美しいアンティークの韓国のスッカラ。手打ちの不揃いな風合いに、職人が叩いて成形した痕跡が残っている。先端の皿と柄の部分の仕上がりは一つとして同じものがなく、用途や好みに合わせて吟味したい。


「ガラ紡」と呼ばれる肌触りの良い糸が使われた、オーガニックカディシーツ&ピローケースは〈スノアンドモリソン〉。用水路をひかずにほぼ100%雨水で育てられたコットンが原料となっている。手紡ぎの糸は、使っては洗いを繰り返していくなかで柔らかくふわふわな風合いになっていく。


中国山西省のこのかごは、1960〜70年代に農作物の収穫用に使われていたという。丈夫な葦でしっかりと編み込まれたワンハンドルのデザインが美しい。編み込みの密度が高いのでとても堅牢だが、見た目の印象よりも軽い持ち心地。

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CONTENTS


手仕事で作られた道具や日本の民芸、世界の民芸、フォークアートに囲まれた暮らしは、日々に潤いとゆとりと楽しさを与えてくれる。ものづくりの背景に思いを寄せながら、日常的に使い、飾り、生活を楽しんでいる3組の自宅を訪ねました。


飛騨高山『やわい屋』店主・朝倉圭一さん、佳子さん夫妻のリビングの飾り棚には、数々の民芸アイテムと、息子のおもちゃが仲良く並ぶ。適度に肩の力が抜けた感じで、民芸が生活に溶け込んでいる。


フランス人イラストレーターのイザベル・ボワノさんが、かねてより注目していた7人の作り手に会いに行きました。吹きガラスやホームスパン、アケビのかごなどが作られる作業風景、使う道具、工房のレイアウト……。イラストに言葉を添えて、絵日記のようにお届けします。


染色工芸家・柚木沙弥郎の創作と心を支えたものは、独自の視点で長年蒐集した、世界中の民芸やフォークアートだった。いつも「ワクワクする気持ち」を大切にしていた柚木の愛したものを、過去の言葉とともにひもといてみた。


柳宗悦らが提唱した「民藝」という言葉が生まれてからおよそ100年。そんな今だからこそ、もう一度民藝を見つめ直すとともに、これからのクラフト、民芸がどうなっていくのか考えてみた。


1925年末に思想家の柳宗悦が提唱し、日本のものづくりを支え、生活者を魅了し続けてきた「民藝」。その精神を改めて知るために「日本民藝館」館長の深澤直人さんに取材した。

他にも、「かわいい、美しい、世界の工芸品」「目利きの店主が選ぶ、今の暮らしになじむ道具」など、盛りだくさんの内容で「暮らしを楽しむ、手仕事と民芸」特集をお届けします。