現在、ベトナムの証券市場に対する外国投資家の関心が急速に高まっている。規制緩和や市場の成長が期待される中で、投資の機会が増加しているためだ。本連載では、ベトナムの現地メディア『Viet Nam News』から、経済や金融に関連する文化・社会的な記事を翻訳・編集して紹介。今後の投資戦略や市場のトレンドを把握するための情報をお届けする。

新規則により、外国投資家の参入が容易に

ベトキャップ証券株式会社(VCI)は、発行済み株式の25%に相当する1億4,360万株を、1株あたり2万8,000ベトナム・ドン(約1.14米ドル)で非公開に発行する決議を発表した。この価格は、9月30日付の市場価格である3万6,600ベトナム・ドンよりも大幅に低い。

この新株発行の対象となる投資家リストには、66人の個人および組織が含まれている。特に、フィンランドの外国ファンドであるPYN Elite Fundが最大の機関投資家であり、2,150万株(総発行株数の15%、発行後の資本の2.99%に相当)の購入を登録している。

同ファンドのマネージング・ディレクターであるペトリ・デリング氏は、投資家向けの公的通知で、PYN Elite Fundが市場価格よりも有利な条件で提供された、ベトナムの主要証券会社の非公開株式発行に参加したことを説明した。

財務省(MoF)が発表した新しい規則により、外国の機関投資家が注文時に全額の前払いをせずに株式を取引できるようになることが、この投資決定の重要な要因となっている。

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多くの外国ファンドがVCI株を大量購入

この変更は11月初めに施行される予定であり、ベトナムの株式市場における機関投資家の活動を大幅に活性化させる可能性が高い。他にも多くの外国ファンドがVCI株を大量に購入している。

例えば、マレーシアのApollo Asia Fundは1,270万株を購入し、シンガポールのACM Global Fundは850万株、VEILは750万株を取得している。

外国投資家は、トップ証券会社であるSSI証券株式会社の株式保有も増加させている。このベトナム国内第2位の証券会社では、最近の10回の取引セッションのうち9回で外国投資家が株式を取得している。

特に、財務省の「通達68号」により、前払いなしでの取引が可能になった後、外国投資家は直近の10回の取引セッションで800万株以上のSSI株を購入し、約8,000億ベトナム・ドン(約3,260万米ドル)を投資している。

ホーチミン市証券株式会社(HCM)の株式も、9月18日以降、外国投資家によって継続して購入されており、純購入額は2,800億ベトナム・ドン(約1,140万米ドル)を超えている。

サイゴン・ハノイ証券株式会社(SHS)やMB証券(MBS)などの他の証券会社にも外国からの資金流入はあるものの、その純流入額は比較的少額にとどまっている。