妻に「AとB、どっちがいい?」と聞かれたらどう答えるべき? 人類の永遠の悩みに、ひろゆきの使える“ズルい”言いまわし

仕事やプライベートで「なぜかうまくいく人」は、どんな言葉を使っているのか? 実は賢い人ほど、相手から期待通りのリアクションを引きだす「ズルくてうまい言いまわし」を日頃から駆使している。

どんな言葉を使えば物事がスムーズに進むのか? 様々なシチュエーションごとに「ダメな言い方」「うまい言い方」を解説した、ひろゆき氏の新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』から、テクニックの一部を紹介しよう。

◆奥さんの「AとB、どっちがいい?」への返答

奥さんとの買い物中に、「Aの服とBの服、どっちがいいと思う?」と聞かれた。正直、どちらでもいいのだが……答え方を間違えると不機嫌になるのが厄介。適当に答えれば「真剣に考えて!」と怒られそうだし、この質問にはどう答えるのがベストなのだろうか?

◆どちらを選んでも怒られそうなら、自分の答えを言わないほうがいい

「AとBのどっちがいいと思う?」

そんな質問をされたとき、明確に「これがいい」と思う選択肢がないと困りますよね。しかも仕事なら「純粋に意見を知りたい」という場合も多いですが、プライベートだと趣旨が違います。

プライベートの場合、「実はAのほうがベターだと思っているけど、Bも捨てがたいので念のためどちらがいいか聞いてくる」というパターンが結構あります。しかも意見を聞いてきているのに、「自分の選択を肯定してほしい」とか、「背中を押してほしい」、もしくは「言質をとって後から文句を言われたくない」といった気持ちが裏にあるものです。正直、面倒くさいですよね……。

マジメに考えて「個人的にはAのほうが好きかな」と素直に言っても、それが相手と合致しなければ不機嫌になるし、「好きなほうにしたら?」と答えれば「マジメに考えていない!」と怒りを買う可能性すらあるわけです。

こういう「私と仕事、どっちが大事?」みたいな、どちらを選んでも揉めそうなパターンは、まさに進むも地獄、引き返すも地獄みたいな状態。ハズレしか入ってないクジを引くようなものです。

ハズレだけのクジなら、引かないほうがマシ。つまり、「質問に答えない」のが最善の手じゃないかと思うのですね。

例えば、どちらがいいか明確に答えず、“至極どうでもいいこと”を聞いてみるとか。相手にいろいろと話をさせて、時間が過ぎるのを待つ作戦ですね。

相手が2つの服で迷っているなら、「靴はどれと合わせるの?」とか「5年後も着ていそうなのはどっちかな?」などと聞いて、ふわっとごまかし続けましょう。

また、話の脱線にミスって「で、AとBのどっち?」と戻されたら、「◯◯はAのほうがいいし、△△だからBのほうがいいし、難しいよね……ちょっと考えさせて」と時間をつくります。最終的に答えを出さないまま、相手が「なるほどね~」とか「ありがとう」となり、逃げきれたら御の字です。

◆重要なのは…

そして、そんなふうに話を脱線させていると、相手が勝手に答えを見つけてくれることもあります。その場合は、そちらを薦めればいいだけです。なので、会話の中で「どうして迷っているの?」とか聞いてみるのもアリですね。

どちらにせよ、人間は自分のことを話したがる生き物なので、いかに「相手に話させるか」が重要だと思いますよ。

◆奥さんの「AとB、どっちがいい?」への返答に困ったときは…

× 個人的には、Aのほうが好きかな

◎ 5年後にも、着ていそうなのはどっち?

構成/杉原光徳(ミドルマン)

―[賢い人が自然とやっているズルい言いまわし]―

【ひろゆき】

西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』