ジェンダーイコールが叫ばれる昨今。教育水準の向上と共に、日本もアメリカも女性が重役に就く企業や組織が増えるなど、女性の社会進出が著しく活発です。一方で女性には結婚や出産というライフプランの選択肢があるのも事実。海外では既婚女性(妻)の社会進出はどうなっているでしょうか?調べてみるとアメリカであるトレンドが見られることがわかりました。

男女平等に厳しい国にも残る賃金格差

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女性の社会進出と言えば、世界の中でも欧米が先進的だと思うかもしれません。米在住の筆者がニューヨークなど大都市に住む周りの人々を見渡してみると、ビザなどの縛りがある一部の外国人を除いて、一般的なアメリカ人女性は社会でバリバリ働いている人が多いです。

何かとお金がかかる都市部での生活では、結婚して子どもがいるカップルも共働きをしているケースが多いようです。また経済的な問題がない女性も、アメリカでは何かしらの活動や社会貢献をすることが多いです。それらはパリス・ヒルトンなど数々のセレブが証明しています。

時代と共に教育水準が向上し、女性が職場で活躍したり上級管理職に就く人が増えているのは日本も同様でしょう。とは言え、ジェンダーイコールが叫ばれて久しい現代のアメリカにおいても、依然として男女の賃金格差が存在します。

一説には、男性の収入1ドルに対して女性の収入は84セントに過ぎないという情報もあります。バスケットボールやサッカーなどプロスポーツの世界を見ても男女間の賃金差は顕著です。この状況は長年にわたって改善の兆しが見えていません。

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子を持つ既婚女性の就労参加率は?

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国連関連の資料によると、世界では2019年の時点で、既婚男性の就労参加率(働いている人)が95%以上だったのに対し、既婚女性のそれは52.1%に留まっています。(参照:UN Women

アメリカの子を持つ女性はどうでしょうか?18歳以下の子を持つ既婚の男女のデータを示す別の資料もあります。

2021年の時点で、子を持つ働く男性は92.5%とやはり高い水準ですが、子を持つ働く女性は71.7%と男女差は依然あります。ちなみに1975年の時点で47.4%、2000年の時点で72.9%。つまり半世紀前は半数以下だったのがそこから25年間で72%を超える最高値に達し、この水準はそれ以降その最高値をわずかに下回る水準で推移しているようです。

そのような母親の職業は看護師、教師、レジ業務、カスタマーサービス業務が多いといいます。(参照:USAFacts

調査会社Statistaの資料(2018年)を見てみると、18歳以下の子を持つ母親が家庭の大黒柱だったケースは、1960年の時点で10人に1人の割合だったのが、2016年の時点で10人に4人の割合と微増しています。

一般的な労働人口はコロナ禍に大きく減少したものの、ポストコロナの今(2024年)、米労働統計局の報告によると25~54歳の女性の就労参加率は過去最高に近づいたという情報もあります。

またこれらのデータは年代によっても異なります。例えばベビーブーマー世代の共働き夫婦は47%と約半数ですが、若い世代はマイホームの購入や子育てに以前よりお金がかかるため、ミレニアル世代の共働き夫婦は78%ということです。