今年5月にオープンし、早くも話題の『dom』。高円寺で圧倒的なこだわりで人気を博したワインバー『エンジン』が移転し、店名を新たにした一軒だ。
店主の「好きなものを集めた」統一された空間の心地良さ
場所は商店街と目黒川の間の路地。ビル奥の通路を通って階段でしか行けないという、動線が実に隠れ家的。
ひとたびドアを開けると、それまでの印象は一変。
広々としたスペースに、真空管アンプのラジオや、アンティーク家具が無造作に置かれ、モノクロ映画がプロジェクターで投影される。照明は極力抑え、ムード満載。
テーブル席は席間にゆとりがあり、秘めたる時間を過ごすにはこれ以上ない。
そんな空間で楽しみたいのが、ナチュラルワインとそれに合わせた料理の数々。
「基本的にシンプルでありたいと思っています。ひと皿に食材は3つまでしか使いたくなくて、素材感や輪郭は残したいですね」とオーナーの米盛さん。
例えば、季節のフルーツとチーズの前菜は定番だが、そこにゼリーのような食感を出したビーツを合わせるなど、アクセントになるような面白さがあるのが、“dom流”。
アラカルトでもコースでも楽しめ、もちろんペアリングも盤石。
「鹿児島 カンパチのカルパッチョ」(¥2,100)はマッシュルームと合わせ、イタリアの魚醤とオリーブオイル、レモン汁のソースで。
最高に心地良いこの空間が、池尻の新たな顔となる。
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