食材と真摯に向き合い続ける生産者と、おいしい食材を心から求める消費者とをつなげてきた「大地を守る会」。彼らが、素晴らしい食材をより広めるために、一流シェフとコラボレーション。実際にシェフが手に取って感
【リストランテ ホンダ】
本多 哲也さん
専門学校卒業後、【リストランテ トゥーリオ】ほかで修業を積み、97年に渡仏・渡伊し99年に帰国。【リストランテ アルポルト】にて副料理長を務め、04年に【リストランテ ホンダ】を開業。
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「大地を守る会」
食材の魅力
風味と甘みが強く◎
「伏田さんのすっぴん小松菜」
“冬の野菜”とされる小松菜が、ハウスで一年中育つだけでなく、夏でもその甘みや香り、風味がとても強く感じられました。歯ざわりもシャキシャキ、えぐみは少なく、有機栽培で生でもおいしく食べられます。虫食いもほぼないと聞いて、たしかに形も綺麗ですし色も鮮やか。僕は毎朝スムージーを飲むのですが、一年を通してこのクオリティの小松菜が手に入るのは嬉しいですね。
(【Wakiya一笑美茶樓】脇屋 友詞さん)
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伏田さんのすっぴん小松菜を使った
おすすめの簡単レシピ
『小松菜の翡翠ワンタン』
今回は小松菜をたくさんおいしく食べられる、美しい翡翠色のワンタンをご紹介します。さほど油を使わず、大量の小松菜の旨みを凝縮した料理なので、繊維質も豊富ですし、つるりと喉を滑るように1人で5個、10個…と食べられるはず。生で食べるなら、塩と太白ごま油で調味したサラダに山椒をちょっとかけて、味に奥行きもプラス。山椒の風味がクセになりますよ。
<作り方>
(ワンタン20個分)
①小松菜200g(4~5株)は茹でて冷水にとり、水気を絞ってみじん切りに。
②ボウルに豚バラひき肉70g、調味料(酒 小さじ1と1/2、醤油 小さじ1/2、塩・胡椒 少々、溶き卵 大さじ1、ごま油 大さじ1)を入れて混ぜる。①を加えて混ぜ、バットなどに広げ、寝かせて餡に。
③ワンタンの皮で②を包み、熱湯でサッと茹でる。水 1Lとチキンスープの素 小さじ6を沸騰させたスープで、4~5分煮込めば完成。
もっと注目したい伝統野菜
「シャキシャキおかひじき」
和食では慣れ親しんだおかひじきも、こちらは見た目からして繊細で、ふわっとした柔らかさがあり、艶のある緑色が見るからにおいしそう。おかひじきは食感が命というように、湯がいてみるとシャリッとした独特の歯ごたえに驚きました。クセの無い味わいで無農薬のおかひじきは、ミネラル豊富で、野菜嫌いの人にも食べていただけると思います。
(【日本橋ゆかり】野永 喜三夫さん)
シャキシャキおかひじきを使った
おすすめの簡単レシピ
『おかひじきの旨うまおひたし』
注目すべき伝統野菜の一つとして、先人たちのシンプルな食べ方を継承しつつ、現代の便利な調味料でおひたしに仕上げました。だしのグルタミン酸と追い鰹のイノシン酸の旨みの相乗効果で、お店の味わいに。生でも食べれますが、少し火を入れると旨みが凝縮されるので、生で細かく刻んだおかひじきを、熱々の味噌汁や炊きたてご飯、天ぷらの衣に混ぜれば、余熱で火が入り、色鮮やかな逸品に。湯がく手間も省け、来客時のおもてなしにもおすすめです。
<作り方>
①小鍋に水 100ccと白だし 大さじ1(顆粒だしでも可)と、めんつゆ 小さじ1を入れて火にかける。沸騰したら鰹節 1パック(1.5g)を入れて、火を止めて冷ます。
②別の鍋で沸騰させた湯に塩をひとつまみ入れ、 おかひじきをサッと湯がいたら、冷水につけ、水気をしっかり絞り、1/3の長さにカット。
③①が冷めたら、②を入れて浸し、冷やしてから皿に盛り付ける。
子どもの頃の懐かしい味
「黄身の自然なコクを味わう旨み平飼卵」
この平飼卵は子どもの頃に食べた取れたての卵にとても近く、今では珍しく、とても自然な色で爽やかな味。生で食べても火を入れてもとてもおいしいです。
(【MASA’S KITCHEN】鯰江 真仁さん)
黄身の自然なコクを味わう旨み平飼卵を使った
おすすめの簡単レシピ
『トマトと玉子の炒めもの』
生で卵かけご飯にしても、火を入れてもどちらもおいしかったので、やや半生ぐらいに仕上げる料理を選びました。伝統的なレシピながら、味つけはわずかな塩と砂糖のみなので、卵の味わいがより感じられると思います。夏はトマトがおいしいので、トマトが甘ければ砂糖は少なくしたり、塩のみでの調味もおすすめ。トマトは時間とともに水分が出てくるので、きちんと湯むきして種を取るのがポイントです。
<作り方>
①少し柔らかめのトマトを選んで、湯むきして皮を剥き、種を取って串形にカット。
②深めのフライパンに多めのサラダ油を熱し、①を軽く炒めて、いったんお皿に取り出す。
③ボウルに卵2個を割り、塩・砂糖を各1つまみずつ入れて混ぜる。②で空いたフライパンでサラダ油を熱し、卵をふんわり軽く炒めて、やや固まるぐらいで②のトマトを戻し入れ、さっくりと和えて完成。
このかたさがちょうど良い
「銘水仕立ての神泉豆腐」
大豆の旨みと風味がしっかりある、と初めて食べた時に感じました。豆乳の味わいがとても濃く、本当に“豆を食べてる”と感じるようなほどよい硬さもあり、つまみとしてもちょうどいい、おいしい豆腐です。関西出身ということもあり豆腐はもともと好きでしたが、東京へ来てからはよりしっかりとした硬さの豆腐が好きになったので、まさに自分好みの豆腐です。
(【リストランテ アクアパッツァ】日髙 良実さん)
銘水仕立ての神泉豆腐を使った
おすすめの簡単レシピ
『日高家の晩酌豆腐』
特徴である“大豆の風味”を味わうなら、塩とオリーブオイルだけでもおいしいのですが、我が家では晩酌時にじゃこと浅葱、塩でいただきます。手間要らずで高栄養価、お酒は和でも洋でも◎。卵黄とごま油、魚醤を足せばコクも加わります。おいしい豆腐は“乗せる”だけでアレンジが広がるので、ピータンと香草で東南アジア風に、おかかと醤油で和風にと、毎日食べても飽きません。
<作り方>
①お豆腐1丁(ツインパック)は水気をきっておく。
②①にたっぷりのちりめんじゃこと、刻んだ浅葱(もしくは万能ねぎ)、塩少々をかけて、中央に卵黄1個分を乗せ、ごま油をかける。
③お好みで魚醤を数滴降る。
食べ応えも味もしっかり
「特撰 島田さんの肉厚手揚げ油あげ」
練り物の街・小田原出身なので、幼少期から厚揚げや巾着などが身近で、なかでも油揚げは味噌汁にしたり、納豆や餅を詰めてトースターで焼いてつまみにしたりと、今も好んで食べます。油揚げは作り手のこだわりや味が出やすい食材だと思うんですが、島田さんの油あげは食べた時に油の酸化もなく、「すごく味がある」と感じて、厚みに残る白い豆腐部分がまたおいしかったのが印象的でした。
(【リストランテ ホンダ】本多 哲也さん)
特撰 島田さんの肉厚手揚げ油あげを使った
おすすめの簡単レシピ
『油揚げの馬車風 焦がしバターソース』
残ったパンでモッツァレラチーズを挟んで揚げ、アンチョビバターソースで食べるイタリアの郷土料理「馬車に乗ったモッツァレラ」を、パンの代わりに油揚げで再現。もっちりと分厚い油揚げはいろいろな具材を挟めるので、残った鶏肉や魚を崩してチーズと一緒に詰めるなど、手軽にお酒のアテが完成します。油揚げなので最小限の油で揚げ焼きのようなサクッと感も楽しめて、ビールにも白ワインにも合いますよ!
<作り方>
(油揚げ1枚で、2個分)
①油揚げを横半分に切って、包丁で内側に深い切れ目を入れて巾着状に。
②モッツァレラチーズ 1個(120g※余ったチーズでも可)を半分にカットし、軽く叩いたアンチョビフィレ 2枚とともに、①の2つの油揚げに等分に詰めて、楊枝などで巾着状に閉じる。
③オーブントースターや魚焼き器で、表面に軽く焦げ目をつけ、中のチーズがトロッとなったら器に盛る。
④フライパンで焦がしバター 大さじ2を作り、トマトの角切り 大さじ2と、酢漬けのケッパー 10粒、レモン汁 小さじ1/2、塩・バジリコ 適量を入れて火にかけ、③にかけて完成。
「いつもの料理が、一味変わる」
※食材は一例です。季節によって変化します
ほくほく食感の天然のスイーツ
「坂出金時」
グリルするだけでごちそうに
「加賀れんこん」
白い茎の部分まで旨みたっぷり
「旨み濃厚香りゆたかまいたけ」
脂身までおいしい
「ベーコン」
タレまでおいしい
「納豆」
素材の旨みだけで仕上げた
「餃子」