高さのある外観が魅力的な3階建ての家。狭い敷地でも広い居住空間を確保できるため、3階建てを検討している人もいるでしょう。
しかし3階建てを建てるには、一般的な2階建て住宅とは異なる条件があるため注意が必要です。
今回は3階建ての家を検討する際に押さえておきたいメリットやデメリット、条件などについて解説します。3階建てに関心がある方、検討している方はぜひチェックしてみてください。
3階建てが建てられる場所の条件とは?
3階建ては都市計画法に定められた条件があるため、どこにでも建てられるわけではありません。
都市計画法では、市街地を商業、工業、住居といった土地利用の「用途地域」に分けており、用途の混在を防いでいます。そのうち低層住宅用の第1種低層住居専用地域、第2種低層住居専用地域または田園住居地域で家を建てる場合に適用されるのが「絶対高さ制限」です。
「絶対高さ制限」とは「建築物の高さは原則10メートルまたは12メートルのうち、都市計画で定められた高さを超えてはならないこと」という条件のこと。
そのため第1種低層住居専用地域に建てられるのは2階までの住宅や店舗が一般的で、3階建ては商業エリアなどに建てられることが多いのです。
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3階建てのメリット
狭い土地でも必要な居住スペースを確保できる
土地が狭く2階建てでは十分な居住スペースを得られない場合、3階建てにして面積を増やすことができます。都市部では取得した敷地が狭いために、3階建てを検討している人も多いでしょう。
ただし3階建ては階段が多く面積を占める分、各フロアで活用できるスペースが減ることも押さえておきましょう。
階層ごとにテーマを設け、メリハリのある暮らしを実現しやすい
3階建ては階ごとにテーマや用途を振り分けることが可能です。
3階建ては構造を強くするため、1階は柱や壁を多くする必要があります。また密集地では採光が難しい1階に主寝室と水回り、2階にはLDK(リビング・ダイニング・キッチン)、3階を子ども部屋にするケースが一般的です。
個室と共有スペースや水回りをフロアで分けることにより、勉強や家事、団らんなど暮らしにメリハリをつけやすくなるメリットがあります。
住まいにこだわりを反映しやすい
3階建ては用途地域による立地や採光などの課題もあります。しかしその課題を上手にクリアしながら、3階建てならではのこだわりの住まいを実現することも可能です。
車が好きな人は1階部分に玄関と耐震性の高いガレージを配置すれば、趣味の空間として楽しめます。最上階に屋上やルーフバルコニーを設置すれば、家族で眺望やアウトドアリビングを楽しむことができるでしょう。
3階建てを建てられるエリアは、交通利便性が高いことも多い
3階建てが建てられる場所は、用途地域によって制限があります。商業エリアや繁華街に近いケースが多く、予算の関係で取得できる敷地が狭くなることもあるでしょう。
一方で3階建てを建てられる地域は、通勤・通学や買物の交通利便性が高い地域であることが多い傾向にあります。敷地や延べ面積は狭くても、駅近や公共交通網が発達した人気の高いエリアに家を建てたい人は、3階建てを検討するのもおすすめです。