美肌づくりはマイクロバイオームのバランスを整えることから
スキンケアと生物医学
美肌菌を含む皮膚上の常在菌叢「マイクロバイオーム」のバランスは、肌の状態に影響します。具体的には、下記のように変化します。
美肌菌(善玉菌)が多いほど肌の水分量が多く、うるおった状態とされるため、美肌を目指すためには美肌菌の維持と増やすことが重要です。
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マイクロバイオームとは、自然界や人体に存在する微生物の集団のこと。最近の研究で、健康な身体・肌と深く関係していることが判明しました。特に皮膚表面の菌(皮膚常在菌)のバランスを整えて美肌を育む「マイクロバイオームケア」の研究が進み、注目が集まっています。マイクロバイオームの概要や美肌との関係、菌のバランスを整える方法について解説します。
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美肌菌を増やす7つの方法
美肌の鍵を握る美肌菌を増やすには、毎日のスキンケアや紫外線対策、生活習慣の見直しなどが必要です。美肌菌を増やす7つの方法を紹介していきます。
1. クレンジング・洗顔に気を配る
泡立てた洗顔フォーム
美肌菌を増やすためには、クレンジングや洗顔のやり方に気を配ることが大切です。クレンジングや洗顔の際は、美肌菌を洗い流してしまわないように、ゴシゴシと洗うのは避けましょう。
洗顔料は空気を含ませながら泡立てて、肌を包み込むように優しく洗うのがポイントです。洗顔後は泡が残らないよう、ぬるま湯でしっかりと洗い流し、タオルでそっと押さえるように水気を拭き取ります。
なお、洗顔の回数が増えるとその分だけ美肌菌が洗い流されてしまうため注意が必要です。洗顔のしすぎは肌の乾燥にもつながるので、洗顔の回数は最低限に留めましょう。その他、刺激の強い洗顔料・クレンジング剤の使用も避けた方が無難です。
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2. 肌を乾燥から守る
クリームを塗る女性
肌が乾燥するとアルカリ性に傾き、悪玉菌が増殖しやすくなってしまいます。乾燥を防ぐためにも、化粧水の後には乳液やクリーム、美容液などで保湿をしっかりと行い、うるおいを補給しましょう。
また、冷暖房の使用も肌の乾燥につながります。室内の乾燥が気になる時は加湿器の使用がおすすめです。
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3. 紫外線対策をする
ボトルから出された日焼け止めクリーム
紫外線は皮膚常在菌にダメージを与えると考えられています。美肌菌を守り、増やすためにも紫外線対策をしっかりと行いましょう。日焼け止めの使用はもちろんのこと、UVカット効果のある下地やファンデーション、UVカット効果のある帽子や衣類、日傘などの併用がおすすめです。
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4. 美肌菌に着目した化粧品を使用する
スキンケアとグリーン
最近では、美肌菌を始めとするマイクロバイオームに働きかける化粧品も登場しています。マイクロバイオームの環境を整える成分には、プレバイオティクスとプロバイオティクスがあります。
プレバイオティクスは、善玉菌を増やすエサとなるオリゴ糖や食物繊維などの総称です。プロバイオティクスは肌を弱酸性に保つなど、美肌効果をもたらす成分を含む乳酸菌培養液や発酵液などを指します。
プレバイオティクスやプロバイオティクスが含まれた化粧品を使うと、マイクロバイオームのバランスを整える効果が期待できます。最近の研究では、肌に親和性の高い「植物由来」のプレバイオティクスや、プロバイオティクス成分が配合された化粧品開発も進み、注目されています。
5. 栄養バランスを考えた食事をとる
ヨーグルトとバナナ
腸内のマイクロバイオームのバランスが乱れると、肌のコンディションの低下につながります。よくあるトラブル例が便秘です。便秘になると、腸内ではアンモニアや硫化水素といった腐敗物質がつくられます。腐敗物質は血管を通じて全身を巡り、肌に到達することで、吹き出物や肌荒れといったトラブルを引き起こします。つまり、美肌を手に入れるには腸内環境を整え、肌トラブルを防ぐことも大切です。
腸内環境を整える乳酸菌などの善玉菌を含むプレバイオティクスや、腸内細菌のエサになるプロバイオティクスが含まれる食品を積極的に取り入れ、腸内のマイクロバイオームのバランスを整えていきましょう。美肌菌を増やすとされる主な食べ物は下記の通りです。
6. 適度な運動で汗をかく
ヨガをする女性
美肌菌(表皮ブドウ菌)は皮脂や汗をエサにして増えるため、適度な運動で汗を流すことも大切です。エクササイズやヨガ、ストレッチなどを取り入れて汗をかけば、美肌菌の維持や増加につながります。
7. 質の良い睡眠をとる
ベッドで眠る女性
質の良い睡眠も、美肌菌を増やすことにつながります。睡眠の乱れは血行や代謝の悪化につながり、肌荒れやニキビの原因にもなるため、良質な睡眠をとることが大切です。就寝前は明かりを落としたり、リラックスできるようにアロマを活用したりと、眠りに入りやすい環境に整えると良いでしょう。
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