Wallet+ユーザー様からいただいた「FPに聞きたいお金のこと」に、FPの白浜がお答えします。今回は、共働き夫婦の年末調整の書き方についての質問です。

夫の年収が不安定で、扶養欄など書類の書き方に迷う

<30代女性Mさんの相談内容>
年末調整のやり方、書き方がよく理解できていません。共働き家庭で私(妻側)は扶養から外れており、毎年書類を提出していますが、子供(4歳、1歳、0歳)の扶養の欄には私の書類に記入をしたらいいのか、配偶者控除の申告書には記入をしなければいけないのか、そもそも用語がよく理解できていないので書き進められません。飲食業に従事する夫の年収は年によってバラツキがあり、私より年収が上回ることもあれば下回る時もあります。私は契約社員で、年収は200~260万円です。

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そもそも年末調整とは何?


税金
【画像出典元】「iStock.com/mphillips007」

年末調整の書類は、専門用語が並んでいて確かに分かりにくいですね。しかも、年に1回しか目にする機会がないので、毎回どう書くのか思い出すところから始めなければなりません。なんとなく記入しているという人も多いのではないでしょうか。そこで、今回は内容を読み解きながら、年末調整の書き方、特に共働き夫婦の配偶者や子供の欄の記入をどうしたらいいか見ていきましょう。

改めて「年末調整」とは何でしょうか。これは会社勤めをしている場合に関係します。会社勤めの人は、職場の総務が、1年間の収入(1月~12月)の見込み額や現状の家族の扶養状況などから所得税がいくらになるかを大まかに計算し、それを12等分して毎月少しずつ徴収し税務署に納めてくれます。その大まかな金額を徴収するにあたり「給与所得者の扶養控除等申請書」を提出します。ですので原則として、自営業者のように自分で確定申告をする必要はありません。

その後、1年間で扶養家族が増えるなど状況が変わった場合、再度申請をしてもらい、本来納める所得税がいくらかを計算し直して、過不足を調整します。これが年末調整です。生命保険に加入している人が提出する「給与所得者の保険料控除申告書」も同様に年末調整での申請書類ですが、ここでは、前者の「給与所得者の扶養控除等申請書」についてのみ確認します。