1.年間休日の定義は? 夏季休暇や有給休暇も含まれる?
会社が定める1年間の休日
年間休日とは、会社や事業所が定める1年間の休日数の合計のことです。労働基準法が守られていれば、年間休日を何日に設定するかは経営者の判断に委ねられるため、それぞれの会社や事業所によって日数は異なります。
「週休制の法則*」による法定休日のほかにも、夏季休暇・年末年始休暇・祝日などが就業規則により「休日」として定められている場合、これらも年間休日に含まれます。
また、有給休暇は労働基準法によって定められた「法定休暇」であり、事業者は年5日以上取得させることが義務化されています。有給休暇は会社が定める「公休日」ではなく、取得できる日数やタイミングが個人によって違うため年間休日には含まれません。個々の会社や事業所が独自に設定している「バースデー休暇」や「結婚休暇」なども同様の理由から、年間休日には含まれません。
*週休制の法則労働基準法第35条では、「使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない」と定められている
休日・休暇・休業の違い
休日は法定休日および会社の規則によって定められた「公休日」なので、労働者には労働義務がありません。
一方、休暇と休業は公休日ではない(労働義務のある)日に、事業者側が労働義務を免除した日を指します。休暇には一定の基準を満たした場合に付与しなくてはならない「法定休暇」と、会社側が任意で定めることのできる「特別休暇」の2種類があります。
法定休暇の例
有給休暇・育児休暇・介護休暇・看護休暇・生理休暇・子の看護休暇 など
特別休暇の例
夏季休暇・年末年始休暇・バースデー休暇・慶弔休暇 など
休暇が生理休暇や子の看護休暇など短期のものを指すのに対し、休業は介護休業や育児休業など長期にわたり取得するものを指します。
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2.年間休日の平均は?
厚生労働省による資料「令和4年就労条件総合調査」によると、労働者1人あたりの年間休日数の平均は115.3 日(令和3年調査116.1日)、1企業あたりの平均は107.0日(同110.5日)でした。
割合で見ると、年間休日120〜129日が30.2%と最も多く、次いで100〜109日が29.6%でした。
1企業平均年間休日数の分布 | |||
---|---|---|---|
69日以下 | 70~79日 | 80~89日 | 90~99日 |
4.3% | 3.1% | 4.7% | 6.6% |
100~109日 | 110~119日 | 120~129日 | 130日以上 |
29.6% | 20.6% | 30.2% | 1.0% |
1企業あたりの平均年間休日数 | |||
107.0日 | |||
1労働者あたりの平均年間休日数 | |||
115.3日 |
また、企業規模別で見ると従業員数が1,000人以上の企業では平均年間休日数が115.5日、従業員数300人〜999人の企業では114.1日、100人〜299人では109.2日、99人以下では105.3日となっています。
企業の規模が大きいほど、年間休日数も多い傾向にあります。
企業規模 | 1企業あたりの平均年間休日数 | 1労働者あたりの平均年間休日数 |
---|---|---|
1,000人以上 | 115.5日 | 119.1日 |
300〜999人 | 114.1日 | 116.8日 |
100〜299人 | 109.2日 | 113.0日 |
30〜99人 | 105.3日 | 110.0日 |