アルバイトや派遣から確実に社員登用されるための交渉術とは? ひろゆきの仕事で使える“ズルい”言いまわし

仕事やプライベートで「なぜかうまくいく人」は、どんな言葉を使っているのか? 実は賢い人ほど、相手から期待通りのリアクションを引きだす「ズルくてうまい言いまわし」を日頃から駆使している。

どんな言葉を使えば物事がスムーズに進むのか? 様々なシチュエーションごとに「ダメな言い方」「うまい言い方」を解説した、ひろゆき氏の新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』から、テクニックの一部を紹介しよう。

◆正社員への雇用切り替えを交渉する言葉

アルバイトとして働いている会社で正社員を目指したい。ただ、仕事をマジメに頑張っていても社員登用されるかどうかは、結局は上のさじ加減次第になってしまう。もっと確実に社員登用されるための交渉の仕方はないか?

◆会社が正社員雇用をしないのは、そのほうがメリットがあるから

日本では、契約社員やバイト、派遣社員という、いわゆる非正規雇用と呼ばれる働き方をしている人が多いです。また、正社員であっても実際は出向で他社の人間として働いているパターンもあったりします。

そんな人たちのなかには、勤務先や出向先の正社員になりたいという人もいます。正社員と同じ仕事どころか、それ以上に頑張っていたらなおさらですよね……。

この時点で一つ肝に銘じておくべきことがあります。それは、「会社が非正規雇用の人を正社員として雇用しないのは、そのほうが会社にとってメリットがあるから」ということです。

正社員にしないのに頑張って働いてくれるのであれば、現状維持が会社にとっては最も得。なので、急に「正社員にしてくれませんか?」と相談しても、相当優秀な人じゃない限り難しいでしょう。

でも、そんな利益を追求するための組織でも、バイトや契約社員を5年以上雇用した場合には、無期雇用契約、つまり正社員に転換しなければならないルールが法律で決まっていたりします。

だから、契約社員やバイトとして働いていて正社員になりたい人は、5年が過ぎるのを虎視眈々と待つこと。よほどのブラック企業じゃなければ、5年が経過する少し前に人事部から「無期雇用への切り替え」の打診が来るはずです。

とはいえ、企業側もこれを見越して3~4年で契約を切ったり、その後に再契約を求めて事実上継続して働かせようとしたりすることがあります。

でも、一度契約を切っても再度契約をするのは、会社が「できればいてほしい」と考えているからなので、「正社員になれないのなら契約延長はしません」と言うのも手だったりします。

◆一番厄介なのは…

ただし、正社員として雇うと会社が損をする場合には、「じゃあ、いらねぇよ」となるのがオチなので、そこは相手の利益を考えつつ慎重に伝える必要があります。

一番厄介なのは契約社員だと思っていたら別の会社からの出向だったというパターンです。出向で来ている人間を直接雇用したほうが会社にとって得な場合もありますが、派遣元との関係とか別の力が働いていることもありします。

特に大企業だと途中から正社員で入るのは難しいので、そういう場合は5年以上勤務している場合でも社労士さんや弁護士さんに相談してから人事部に声をかけたほうがいいと思いますよ。

◆正社員への雇用切り替えを交渉するときは…

× 正社員にしてくれませんか?

◎ 正社員になれないのなら、契約延長はしません

構成/杉原光徳(ミドルマン)

―[賢い人が自然とやっているズルい言いまわし]―

【ひろゆき】

西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』