1.自由診療(自費診療・自費治療)とは
患者が費用を全額負担する診療のこと
病院や歯科診療所などで受ける治療には大きく分けて2種類あります。健康保険が適用される保険診療と、適用外となる自由診療です。自由診療は治療にかかる費用を全額患者が負担することを意味し、自費診療・自費治療とも呼ばれています。
日本は国民皆保険制度を採用しているため、なんらかの健康保険(公的医療保険)に加入しています。保険が適用される場合、診療費の1〜3割が自己負担となり、残りは保険料から支出されます。一方自由診療の場合は、保険でまかなわれないためすべて支払う必要があります。
自由診療と保険診療の違い
診療に使う材料やかける時間が主な違いです。自由診療には、先端技術・薬剤を使った治療や美容目的の治療などがあり、費用は病院やクリニックごとに異なります。
一方、保険診療は治療方法や使用する材料、治療手順に決まりがあります。治療内容はいずれの病院・クリニックでもほぼ同じため費用も全国一律です。
自由診療のメリット・デメリット
自由診療には次のようなメリットとデメリットがあります。
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2.自由診療の主な内容
自由診療は一般病院や歯科診療所、美容クリニックなどさまざまな医療機関で受けられます。
一般病院・クリニック・美容クリニック
一般病院やクリニックでは、主に先進医療や保険適用外の医薬品などが自由診療扱いとなります。また、予防接種は麻疹や百日咳など一部を除いては、基本的に自由診療となります。健康診断も自由診療の範囲内ですが、加入している健康保険組合で補助が出るためオプションによって一部だけが自己負担となる場合もあります。
美容クリニックでは、ほとんどの施術や診療が審美目的のため自由診療に該当します。
医科で提供される主な自由診療
人間ドック予防接種(種類によっては保険適用)MRI検査重粒子線治療抗がん剤(一部)レーシック手術ほくろなどのレーザー治療AGA(男性型脱毛症)治療 正常分娩による出産美容整形 など
歯科診療所
歯科診療にも自由診療と保険診療があり、治療法や材料が選べます。審美目的の診療は自由診療となります。
歯科で提供される主な自由診療
インプラントホワイトニング虫歯の被せ物にゴールドやジルコニア、セラミックを使用歯列矯正歯周組織の再生療法 など
整骨院・接骨院
骨折や脱臼、捻挫、打撲などのケガに対して施術をおこなう整骨院・接骨院。骨折や脱臼などについては緊急の場合を除いて医師の同意書か診断書があれば保険適用となります。しかし、以下の内容は保険適用外となり自由診療に該当します。
整骨院や接骨院で提供される主な自由診療
肩こりや筋肉疲労への施術骨盤矯正EMS(神経電気刺激法)を使った筋力トレーニングテーピング など