ガスコンロなどのガス機器も使えない場合は?
給湯器からお湯が出ないこと以外に、ガスコンロなどのガス機器まで使えない時はまた対処方法が異なります。
続いては、ガス機器まで使えない時のチェックポイントと対処法を見ていきましょう。
ガスメーターの動作をチェックする
まずはガスが遮断されていないか、ガスメーターをチェックしてみてください。
都市ガスの場合、メーター上部の赤ランプが点滅している、プロパンガスならモニターに「ABC」といった文字が表示されているとガスが遮断されている状態です。
ランプの点滅パターンや表示される文字の組合せによって、遮断された理由が異なります。
自動的にガスが遮断された場合は復旧作業が必要となるため、取扱説明書をもとに作業をするか、ガス栓を止めた状態で契約しているガス会社に連絡してください。
ガスの元栓が閉まっていれば開く
ガスの元栓が閉まっている場合、給湯器やその他のガス機器にガスが供給されません。
特に入居した直後はガス栓が閉じている可能性が高く、それを知らないままガス機器を使おうとしたら使えなかったと焦るケースがあります。
また、長期間家を空ける際に防災としてガスの元栓を切るケースがあるため、帰って来た時にそのことを忘れているパターンも珍しくありません。
この場合は、元栓を開けることでガス機器が使えるようになります。
元栓の位置は、都市ガスの場合は給湯器のガス管やガスメーターの周辺、プロパンガスは給湯器のガス管やガスメーター、ガスボンベの周辺にあります。
LPガスなら契約しているガス会社に問い合わせる
プロパンガスの場合、残量が少なくなるとガス圧の低下によってガスが遮断されてしまうケースがあります。
この場合、新しい容器に交換することでガスが使えるようになります。
ただし、プロパンガスの残量を目視する方法がありません。
そのため、プロパンガスの残量を知りたい場合は契約しているガス会社に連絡してください。
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給湯器のエラーコードも要チェック!
給湯器に何らかの異常が起きた際は、リモコンパネルにエラーコードが表示されます。
給湯器に不具合が生じた際に適切に対処できるようにするため、エラーコードの読み取り方を理解しておくことも大切です。
ここでは、エラーコードの意味や代表的なエラーコードを解説していきます。
エラーコードは各メーカー共通
メーカーや機種ごとにエラーコードが異なる家電も多いですが、給湯器のエラーコードに関しては、国内の主要メーカーの間で統一されています。
そのため、エラーコードの見方さえわかっていれば、他のメーカーの給湯器に交換した際も混乱せずに済みます。
ただし、ヒートポンプ式給湯器である「エコキュート」については、メーカーごとにエラーコードが異なります。
エコキュートのエラーコードを確認したい場合は、メーカーの公式ホームページを参考にしてください。
エラーコードの読み取り方
エラーコードは、給湯器の種類によって桁数が異なりますが、数字による意味合いは同じです。
給湯専用機の場合は、2桁のエラーコードでエラーの内容のみを示しています。
例えば、「11」は点火不良を知らせるエラーコードのため、何らかの原因で点火できずに水が温まらなくなる不具合が発生していることがわかります。
一方、給湯器のエラーコードは3桁で、エラー内容に加えてどこで不具合が発生しているかも知ることができます。
「111」と表示された場合、左の2桁でエラー内容が点火不良であること、右の1桁で発生箇所が給湯器側であることを示しています。
どの部分でどのようなエラーが発生しているかということがわかれば、落ち着いて対処できるようになるでしょう。
よくあるエラーコードと対処法
エラーコードには様々なパターンがありますが、ここでは代表的なエラーコードをご紹介します。
原因と対処法も解説しているので参考にしてみてください。
「012」追い炊きのし過ぎ
エラーコード「012」が表示されたときは、長時間追い炊きをし続けたことによってお湯が熱くなりすぎたため、ガスの供給を一時的に停止している状態です。
給湯器の運転を一旦停止させてから再び電源を入れると、エラーが解除されます。
ただし、動くようになったからといってすぐにお風呂に入ると、火傷をする恐れがあります。
追い炊きのし過ぎで浴槽が高温になっている場合は、少し時間をおいてから入浴するようにしてください。
リセットをしても作動しない時は、給湯器が故障している可能性が高いため、業者に依頼するのがおすすめです。
追い炊きを続ける時間は、1時間までにしましょう。
「032」排水栓の閉め忘れ
エラーコード「032」が表示される原因は、浴槽の排水栓の閉め忘れです。
排水栓を閉じてからお湯張りをしてエラーコードが消えれば、特に問題はありません。
しかし、排水栓を閉じてもエラーコードが表示されるときは、給湯器の故障が疑われます。
業者に連絡し、必要に応じて修理・交換をしてもらいましょう。
「111」点火不良
エラーコード「111」は、給湯器内部の点火不良を表しています。
点火ができない原因は様々ですが、よくある原因と対処法は次の通りです。
・台風や豪雨による給湯器内部への浸水:雨が止み、給湯器内部が乾くのを待ってから点火する
・気温低下による凍結:自然解凍を待つ
・地震で安全装置が作動した:ガスメーターの安全装置を解除する
・ガス漏れやガスの長時間使用:ガスの元栓を開く
・吸排気不良:給湯器の排気口周辺を掃除する
原因が上記以外の場合は、給湯器をリセットしてみましょう。
自分で対処してもエラーコードが表示されるときは、業者に相談してください。
「140」異常加熱
エラーコード「140」が表示された場合は、給湯器内部や本体の異常加熱によって過熱防止装置や温度ヒューズが作動し、給湯や暖房が停止している状態です。
そのまま使用し続けると火傷や火災につながる危険があるため、すぐに使用を中止してください。
また、給油や暖房が止まっていても危険な状態となっているので、速やかに業者を呼ぶようにしてください。
「290」中和器水位異常
エラーコード「290」は、中和器水位異常を示しています。
中和器とは、エコキュートやエコジョーズから発生する酸性の排水を中性にするための装置です。
「290」が表示される主な原因としては、中和器の詰まりや給湯器の凍結が考えられます。
給湯器に付いているいくつかの配管の内、水がポタポタ垂れている配管をドレン配管といいますが、中和器が詰まっているとドレン配管からは水が出ません。
この場合は、ドレン配管の排気口に溜まっているゴミを取り除く必要があります。
ドレン配管がどれかわからない場合は、使用している給湯器の取扱説明書を確認してください。
給湯器が凍結している場合は、自然解凍を待ちます。
ドレン配管の清掃や自然解凍を経てから給湯器をリセットしても治らない場合は、故障している可能性があるので業者に依頼するようにしましょう。
「632」水流スイッチまたは循環ポンプの異常
エラーコード「632」は、追い炊きの水流スイッチや循環ポンプの異常を知らせています。
つまり、お湯が正常に循環できない状態になっています。
主な原因として、次の4つが考えられます。
・湯量が不足している
・循環アダプターが詰まっている
・発砲入浴剤を使用した
・給湯器が凍結している
湯量が不足している時は、水位が循環アダプターの上になるまで水を足します。
また、お湯の出口である循環アダプターが詰まっている場合は、フィルターを掃除します。
フィルターの目は、細かくて詰まりやすいので日頃からこまめに掃除することが大切です。
発砲入浴剤を使用したあとで「632」が表示された場合は、配管内のセンサーが異常を感知し、水を取り込めなくなっていることも考えられます。
入浴剤を変えるか、入浴剤を入れずにお湯を交換してみてください。
気温の低下による凍結の場合は、自然解凍を待ちましょう。
「710」電装回路・電装基盤の故障
エラーコード「710」は、燃焼制御回路の故障であることが多いです。
落雷や強風などの影響で、給湯器内の中枢を担う回路や基盤に不具合が生じることもあります。
給湯器をリセットしても治らない時は、業者に修理依頼をしてください。
また、運転時に給湯器周辺から黒煙やガス臭が発生した場合は、火災の危険性があるので直ちに使用を中止します。
「760」給湯器本体とリモコンの通信不具合
エラーコード「760」は、給湯器本体とリモコンの通信不具合を表しています。
通信不具合の原因としては、リモコンの故障や断線、リレーの故障などが考えられます。
情報を正しく伝達できない状態になっているため、リモコンの電源を入れても運転が開始されません。
ただし、軽微なエラーであれば、給湯器をリセットすることで再び運転できるようになります。
リセットを何度か試してみてもエラーコードが表示され続ける場合は、業者に頼んで故障している部分の修理・交換をしてもらう必要があります。
「88」「888」標準使用期間が過ぎている
エラーコード「88」または「888」が表示されている時は、給湯器の標準使用期間が過ぎたことを示すサインです。
自分で対処することはできないため、以下の方法を検討しましょう。
・メーカーに安心点検を依頼する
安心点検とは、経年劣化による製品事故を防止するためにおこなう有償点検です。
点検費用はメーカーによっても変わりますが、相場は1万円程度です。
申込みや詳細の確認は、メーカーのホームページまたはお客様センターから行えます。
・お客様センターに連絡する
お客様センターに電話して、ひとまずエラーコードだけ解除するという方法もあります。
ただし、1年後には再びエラーコードが表示されるため、その際は業者の点検を受けるようにしましょう。
・給湯器を交換する
標準使用期限を過ぎた給湯器を修理しても、またすぐに故障する可能性があります。
エラーコード「88」「888」が表示されたタイミングで、給湯器本体を交換することも検討してみてください。