「4年落ちのスマホを買い替えたい」妻に反対されそうな高額な買い物、どう伝えればOKもらえる? ひろゆきの使える“ズルい”言いまわし

仕事やプライベートで「なぜかうまくいく人」は、どんな言葉を使っているのか? 実は賢い人ほど、相手から期待通りのリアクションを引きだす「ズルくてうまい言いまわし」を日頃から駆使している。

どんな言葉を使えば物事がスムーズに進むのか? 様々なシチュエーションごとに「ダメな言い方」「うまい言い方」を解説した、ひろゆき氏の新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』から、テクニックの一部を紹介しよう。

◆最新スマホを買いたいときの“嫁ブロック”突破法

現在使っているスマホは4年落ち。まだ使えるが、傷だらけで画面割れ、動作もにぶいので最新機種にして快適に操作したい。とはいえ、高い買い物なので奥さんに言うと反対されそう……。なんと伝えれば、快く最新機種を買わせてくれるだろうか?

◆買わないことで相手が被る「デメリット」を主張する

まだ使えるけど最新のモノに買い替えたいと思うこと、ありますよね。でも、家庭を持っていると高い製品を買うには家族の同意が必要な人も多いと思います。「数十万円くらいは誤差の範囲」みたいな財産があれば話は別でしょうが、そんな家庭は日本に数パーセントしか存在しませんし。

ただ、素直に「古くなって調子が悪いから買い替えたい」と言っても、「まだ使えるよね?」と切り返えされるのがオチです。というのも、買い替えのメリットは基本的に「自分が便利になる」だけで相手にはどうでもいいからです。

ならば相手のメリットになるような条件をアピールすればいい気もしますが、そんなことはありません。例えば、「新しいスマホなら子供の記録をキレイに残せる」と言っても、相手は現状で満足しているかもしれないし、「それなら私のスマホを買い替えて」と、逆効果になる確率も高そうです。

もちろん、新製品を買うことで相手が確実に望んでいることを叶えられるなら、それを伝えるのは有効だと思います。ただ、基本的に自分が欲しいものを伝える場合は、“自分語り”になってしまう人は多いのです。すると、相手のメリットを謳いつつも、結局は自分のメリットを考えていることが言葉の端々ににじみ出たりします。

なので、自分が欲しいものを理解してもらうためには、相手の“デメリット”を押し出して説得したほうが、理解を得られやすいです。

◆お互いに不便だよね?

例えばスマホなら、「古いので充電が早く切れる」とか、「たまに画面が固まる」、「たまに勝手に電源が落ちる」という設定にして、相手からのメッセージに返信をせず、「スマホの電源が切れていることに気づかなかった」とか「もしくは調子が悪いのか、届いていない」というストーリーにします。すると、「買い替えないとメッセージに気づかないこともあるし、お互いに不便だよね?」と提案をすることができます。

実際に使えなくなると困りますけど、LINEとかでも通知欄でメッセージを読んだり既読にせずに内容を知ることもできるので、そういう仕掛けを利用しながら相手にもデメリットを共有してもらいます。すると、買い替えへの理解もしてもらいやすくなります。

そんな感じで、欲しいものの同意を得やすくするには、「買わないことでの相手が被るデメリット」を探し出すことから始めてみましょう。スマホでも車でもゴルフクラブでもゲームでも同じです。

◆最新スマホを買いたいときの“嫁ブロック”突破法は…

× 古くなって調子が悪いから、買い替えてもいい?

◎ 買い替えないとメッセージに気づかないこともあるし、お互いに不便だよね?

構成/杉原光徳(ミドルマン)

―[賢い人が自然とやっているズルい言いまわし]―

【ひろゆき】

西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』