上司に「ムチャな仕事量を減らして!」と伝えるには…「時間が足りません」はNG。ひろゆきの仕事で使える“ズルい”言いまわし

仕事やプライベートで「なぜかうまくいく人」は、どんな言葉を使っているのか? 実は賢い人ほど、相手から期待通りのリアクションを引きだす「ズルくてうまい言いまわし」を日頃から駆使している。

どんな言葉を使えば物事がスムーズに進むのか? 様々なシチュエーションごとに「ダメな言い方」「うまい言い方」を解説した、ひろゆき氏の新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』から、テクニックの一部を紹介しよう。

◆上司から与えられる無茶な仕事量を減らす

上司から仕事を振られまくりで、もはやキャパオーバー。外注に回すなり、仕事量を減らすなりしてもらいたいが、上司からは「そこを考えてなんとかするのが仕事だ」と言われるのがオチ。なんと伝えれば、こちらの考えに納得してもらえるか?

◆「いかに時間が足りないか」を上司にも“見える”ようにする

サラリーマンは使い放題。そんな言葉を耳にすることもありますが、仕事ができる人ほど新しい仕事をどんどん振られて大変なことになることはよくある話です。

もちろん物理的に無理そうな量の仕事は断るべきですが、やみくもに「時間が足りないです」とか「一部を外注に出してもらわないと無理です」と言っても理解してくれないと思います。

こういうパターンの場合、仕事を振る人は、仕事を振られる側がどんな感じで時間が足りないのか見えていないことが多いです。「今の仕事をこなせているから追加で依頼しても大丈夫だろう」くらいの考えなのだと思います。

いくら口で説明してもなかなかわかってもらえないので、「いかに時間が足りないか」を見えるようにするのがいいと思います。過労で倒れたり10円ハゲが大量にできたりすればわかりやすいですが、体を壊しては元も子もない。例えば、どの作業にどれくらいの時間がかかっているのかをリスト化し、「この新規業務ができるとしても一日30分ぐらいなので無理です」と伝えるのもいいでしょう。

また、“上司の判断基準”がわかる場合は、それを上手に伝えることで、自分の負担を軽減させることもできます。例えばスピード感を重視しているなら「早く形にするためにも一部を外注するのはどうでしょうか?」と伝えたり、完成度を重視しているなら「物理的に時間がとれないので、優秀な外部スタッフに頼んだほうがいいです」と伝えたりする。

とはいえ、それで説得できるなら既に解決している可能性も高い。もしかすると、「時間が足りないのは効率化できていないから」などと反論されることもあり得ます。

◆そんな時は…

そんな時は、「考えましたが、思いつきませんでした」などとのらりくらりかわしながら、「相手が何かしらの決定を下す状況」を目指しましょう。

つまり、無理であることを話し合ってなんとかしようとするのではなく、実情を見せて、「この無理難題をクリアするなら、どっちにしますか?」と提案する状況にまで持っていくわけです。

例えば、「1日30分ずつ進めて3か月後になるのか、外注して1か月で終わらせるのか? どちらを選びますか?」となれば、上司がどちらを選んでもあなたの負担軽減になりますよね。それに、その意思に従って実践してうまくいかなかったとしても、責任から逃れることができますから。

◆上司から与えられる無茶な仕事量を減らすには…

× 作業する時間が足りません

◎ とれる時間が一日30分なので3か月かかりますが、いいですか?

構成/杉原光徳(ミドルマン)

―[賢い人が自然とやっているズルい言いまわし]―

【ひろゆき】

西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』