「バカラ」と「アラン・デュカス」渾身のコラボレーションで生まれたパリ16区の新スポット

約260年の歴史を持つバカラと、フランス料理界のトップに君臨するアラン・デュカスがコラボレーションし、パリ16区の「メゾン バカラ」が「デュカス バカラ」に生まれ変わった。両者が持つあらゆるエッセンスを詰め込んで生まれたこの新名所では、今までにない体験を楽しむことができる。

邸宅じゅうに広がるバカラと現代アーティストの作品

邸宅じゅうに広がるバカラや現代アーティストの作品も併せて楽しみたい。エントランスのハリー・ヌリエフが石壁を手彫りして制作したエントランスのアート作品は、クリスタルの名匠の技を楽しげに表現したもの。ステンドグラスアーティスト、ピエール・タタンが、アルザス地方バカラ村の教会の地中で発見されたステンドグラスを用いて制作した没入型インスタレーション「光の礼拝堂」も美しい。地上階からレストランのフロアへと向かう大階段では、デザイナー、マルセル・ワンダースによる作品「モニュメンタルベース」が見られるほか、9000ピースのクリスタルペンダントで構成された圧巻の「トゥズラ」シャンデリアに目を奪われる。1855年のパリ万国博覧会で発表されたこの壮大なシャンデリアは、バカラの名を一躍世界に知らしめた歴史的な作品だ。


ハリー・ヌリエフのアート作品
©︎Mickaël Bandassak


「光の礼拝堂」のステンドグラス〈左〉と「モニュメンタルベース」〈右〉
©︎Mickaël Bandassak


「トゥズラ」シャンデリア
©︎Laurine Paumard

レストランのグラス棚に並ぶバカラの名品も必見だ。ロシア王室に納められた色付きグラス、日本の皇室やフランス大統領官邸エリゼ宮で使われたグラスなど、貴重な作品が並ぶ。新たな空間演出で生まれ変わったブティックは地上階にある。生活をより楽しもうと自分のためにバカラの製品を買う人も多いという。


レストランのグラス棚。写真は筆者撮影


地上階にあるブティック。写真は筆者撮影

フランスを代表する両者が共鳴して創造した「デュカス バカラ」は、アール・ド・ヴィーヴル(暮らしの美学)が凝縮された場所。予期せぬ出会いを楽しみに、ぜひ足を運んでみては。

text: Shunya Namba @Paris Office

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