夫婦関係の修復には、多くのエネルギーと周囲の力が必要
正直言って、家庭内別居状態で会話がない夫婦の場合、修復するまでには、あなたたちがうまくいかなくなった時間以上の労力がかかります。それでも、あなたの覚悟が本当にあれば、修復の可能性は残ります。
あなたが一念発起して、子どもや親兄弟、カウンセラーなど、周囲の人の力を借りて夫の諦めた心を溶かしていければ、修復も夢ではないでしょう。
ただ、こじれた夫婦関係の修復には、自分だけではなく周囲の協力が必要です。「本気で夫婦関係を修復したい」という気持ちを理解してもらえるだけのエネルギーを、あなた自身が持っていなければ、周りは誰も応援してはくれません。
そんなエネルギーも気力もすでに失せているのだったら、自分一人だけのことを考えて、どこかで結論を出して離婚準備に入った方が、幸せなゴールにより早く行き着けます。
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離婚する場合は事前準備を進めることが大切
離婚準備に入るにしても、お金についての現状把握をしっかりしないと「こんなはずじゃなかった!」ということが起こります。まずは、あなたの預貯金・夫の預貯金、どちらもしっかりと調べることです。
その他、会社で貯めている財形、定年でもらえる退職金、かけている生命保険の解約返戻金はいくらか、今住んでる家はいくらで売れるか、など。年金分割の金額も含めて「もし離婚したらいくらもらえるのか」を調べておいてください。
人生とは往々にして、しっかり準備した分だけ未来が約束されるものです。希望のない毎日を送るより、幸せな人生を目指して準備に入る方がずっと楽しいのではないでしょうか。
あなたの将来を一番心配しているだろう、子どもたちの意見も参考にしながら、覚悟・準備・実践へとプランを進めていきませんか。勇気を持って動くことで、あなたにも希望が湧いてくると思います。
回答者プロフィール:岡野あつこさん
おかの・あつこ 夫婦問題研究家、公認心理師。離婚診断士(R)。NPO日本家族問題相談連盟理事長。
自らの離婚経験を生かし、夫婦の問題に悩み苦しむ人を一人でも多く救いたいという思いから、離婚カウンセリングという前人未踏の分野を確立。30年間で3万5000件以上の相談を受け、その成功事例ノウハウを数多く持つ。近著に『夫婦がベストパートナーに変わる77の魔法』(サンマーク出版)、電子書籍『離婚診断』(アデル出版)がある。
・離婚相談救急隊運営
・「離婚診断士(R)養成オンライン講座」開講
・YouTube「岡野あつこチャンネル」
構成:竹下沙弥香(ハルメクWEB)