ユニクロ秋冬の新作「まるでブランド品」「1万4900円でも安すぎる」全型チェックして判明した“最高コスパの10アイテム”

―[メンズファッションバイヤーMB]―

 メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第503回をよろしくお願いします。

◆この秋にユニクロで買っておくべきアイテム


 いよいよ秋服のシーズン到来! ただ、毎度毎度ファストブランドは展開型数が多く何を買うべきか悩みます……。

 そこで今回は秋のユニクロマストバイ! 今シーズン発売されているものの中から「これぞ!」というアイテムを10個ピックアップしてお届けします!

◆高級ニットの面構えで着心地はスポーツスウェット

・ウォッシャブルミラノリブクルーネックセーター 3990円

 まず1つめはミラノリブセーター。ユニクロといえば「カシミア」もしくは「メリノウール」などが知られていますが、ここ3~4年人気なのがこのミラノリブセーターシリーズ。

 他ウール製品より毛羽立ちが少なく、高級感満点。さらにストレッチ性も高いため、着用感はスウェットのようです。高級ニットの面構えで着心地はスポーツスウェットという相反する要素を両立させたのはさすがユニクロ!

 さらに型崩れがしにくく非常にタフ。ニットはハンガー掛け厳禁! メリノもカシミアもハンガーで保管しておけば、簡単に型崩れを起こします。

 しかし、こちらはもちろん長期間ハンガー掛けしておけば、多少の型崩れはあるでしょうが、短期間なら問題ないほどタフ。3990円という格安価格ですが見た目も美しく使える逸品です。

◆毛羽立ちが少ない素材なので春に使ってもOK

・ミラノリブシャツカーディガン 4990円

 2つめがこちら。ミラノリブシリーズのシャツカーディガン。カーディガンというとメンズではVネックタイプのものが主流ですが、こちらはシャツ型になっています。

 ハリと厚みのある素材のおかげでアウター見えすることもあり、ニットながら秋の軽い羽織として活躍します。

 さらに冬はコートのインナーなどに入れてもおかしくないのでシーズン問わず使えるのが嬉しい。毛羽立ちが少ない素材なので春に使ってもOK、まさに万能です。

 上述の通り発色も光沢感もいいミラノリブ、とてもユニクロとは思えない上質さを持っています。「カーディガンで4990円?」と少し割高に感じるかもしれませんが、活用頻度高く、大満足するアイテムだと自信を持っておすすめしますよ。

◆ユニクロU一押しのニットジャケット

・ラムニットジャケット 5990円

 3つめはユニクロUから。エルメスの元ディレクター、クリストフ・ルメールが手がけるのがこちらのUライン。その中でも今季一押しはニットジャケット。

 温かみのあるニット素材のアウターはレディース寄りの柔らかいかわいい印象になりがちですが、こちらは胸にダブルポケットをつけたミリタリーやワークのディティールを備え、土臭さをつけています。

 ニットアウターですが、しっかりマニッシュな印象があり、バランスのとれたアイテム。このメンズ的でもレディース的でもあるジェンダレスなアイテムは今のトレンド感にぴったり。ブランドものと比べても見劣りすることはないでしょう。

◆「だらしない」印象にならない絶妙なバランス感

・ドレープシャツ長袖 3990円

 4つめのユニクロUから。

 すでに完売状態に近いこちらの商品。ドレープと名前がついている通り、テロッと落ち感が非常に強い素材となっています。やや大きめなサイジングですが、この落ち感があるため、ルーズな印象が抑えて感じられる。

 リラックスフィットで生地が柔らかく、ラクに着用でき今風に見えるんだけど……だからといって「だらしない」印象にはなっていない。このバランス感がさすがです。

 また、テロテロと光沢の強い素材はどうしても「昔のホスト」みたいな印象になりがちですが、こちらは製品加工をかけてヴィンテージのようなくたびれた風合いをプラスしています。

 そのため、あまりキメ過ぎな印象がなく、程よくキメたスタイリングができるでしょう。3990円でこのクオリティ、さすがルメール様です。

◆ユニクロにトレンド感をプラス

・ブロードオーバーサイズシャツ 3990円

 新しく始まったユニクロCのメンズラインから。レディースではクロエなどの経歴で名の知れたクレアワイト・ケラーさんがディレクターとして務めるこちら。ユニクロに程よいトレンド感をプラスしたアイテムとなっています。

 最近のユニクロは「ど」が付くほどのスタンダード路線となっており、服が好きな人からすると少々物足りない……。そこで、Cラインではオーバーサイズだったり、デザインを入れたりとスタンダードなユニクロにトレンド感をプラス。今風の印象を上手に演出しています。

 シャツも、昔のように肩幅ジャストサイズで着るのはあまりにもNG。ONスタイルならともかく、今のOFFシーンではほんのり肩幅が余るくらいでないと時代遅れ感が出てしまう……。

 そこでCラインではぐっと肩幅を広く設定し、ルーズな印象をプラス。かといってだらしなくならないようにブロードの光沢のある高級生地を使って大人っぽさも演出しています。

◆防寒性と見た目のスッキリ感を両立

・ハイブリッドダウンパーカ 1万2900円

 毎年恒例のハイブリッドダウンパーカ。

 ダウンなのにブルゾン見えするスッキリとしたシルエットが特報です。身頃部分は防寒性を意識してダウンを使い、袖周りなどはスッキリときれいに見せるために中綿を採用。

 こうしてハイブリッドに使い分けることで防寒性と見た目のスッキリ感を両立しているのがこちら。ユニクロ冬の人気アイテムです。

 実はこちら、毎年微妙にディティールやサイジングが変化しており、ZIPパーツやポケット部分の縫い方などが変化。今年はさらにハイテクアウトドアブランドのような仕様になっており、ますますユニクロ感がなくなりました。

 表地も高級感がある本格的な撥水素材で文句なし! 1万2900円なら買いです。

◆立体的で高級感ある素材にシンプルなデザイン

・チェスターコート 1万4900円

 こちらはスペインのハイブランド「ロエベ」のディレクターを務めるJWアンダーソンとのコラボ。イギリスの代表的なツイード素材である「ドネガルツイード」を模して作ったこちら。

 ユニクロが通常ラインでは絶対にやらない表情のある美しい英国カントリー調の風合いになっています。立体的で高級感ある素材にシンプルなチェスターコートデザイン、大人の遊びアウターとしてちょうどいいイメージ。

 少しゆったりとしたシルエットのため、今風の着こなしからフォーマルライクな装いまで対応してくれる。1万4900円とユニクロアウターの中ではそこそこ高い部類ですが、素材を見て納得するはず。

 裏地がオリジナルの刻印が入っていたり、これだけ凝った仕様なら1万4900円でも大満足です。

◆スウェットながらクリーンなイメージ

・スウェットオーバーサイズプルパーカ 3990円

] ユニクロCラインで展開されているオーバーサイズのパーカー。

 スウェットながら光沢感のある素材を採用しており、さらに着ていてもほとんどシワがつかない。洗っても簡単にシワがとれるため、ケアもラクちんです。

 スウェットはシワが入ったアメリカンな印象が魅力ですが、日本ではつるっとした小綺麗な方が最近求められており、そうしたニーズに対応したもの。スウェットながらクリーンなイメージでモダンに着用できます。

 サイズ感が大きくすっぽりと体型を隠してくれるのも嬉しい。フードサイズも大きく小顔効果もあるので体型カバーには最適です。

 合わせるパンツは裾が絞られたジョガーやテーパードなどややスッキリしたものを合わせるとバランスが取れるでしょう。

◆ワイドフィットなのにダボダボしない

・ワイドフィットチノ 2990円

 9つめもユニクロUから。ワイドフィットチノ。

 ユニクロ史上最も本格的なチノパンではないでしょうか。ガッシリ硬めの素材で使い込むとアタリが出てくる本気のツイルチノ素材。

 パターンが独特でウエスト周りはスッキリと見えるのに膝周りにかけて少し膨らみをつけ、足のラインが出ないようにしています。

 ワイドフィットではあるのですが、立体的な形作りであまりダボダボした印象にならないのが面白い。発色もヴィンテージのチノパンのように渋く、秋冬のスタイリングにちょうどいいでしょう。

◆4990円とは思えないほど高級感

・タックワイドパンツ 4990円

 最後はJWアンダーソンから。

 上のチノパンと比べるとこちらはスラックス仕様のデザイン。すっきりとしたワイドテーパードの形で、素材は光沢のあるクリーンなものを採用。大人が日常着に使える程よく上品なワイドパンツになっています。

 こちらも4990円とは思えないほど高級感のあるものに。光沢が非常に強いので手にしたときには驚くでしょう。上品でクラシックなチノにミラノリブニットなどを合わせれば簡単にイケオジが作れます。

 以上、ユニクロ秋マストバイ10選でした!

―[メンズファッションバイヤーMB]―

【MB】

ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Twitterアカウント:@MBKnowerMag)