日本人は戦後、生活が豊かになるのと並行して、牛肉をたくさん食べるようになりました。
そして現在、国内の色々なところで「ブランド牛」が生産され牛肉は日本人の食卓に欠かせないものとなりました。
一言で牛肉といってもブランドによって、味や肉質が異なります。食べ比べてみて、お気に入りを見つけるのも楽しいですね。
この記事では、国産ブランド牛の中で『宇都宮牛』に注目しています。最後には仕入れ先の紹介もありますのでぜひ参考にしてみてください。
宇都宮牛とは
出典元:珠玉の味 宇都宮牛より
栃木県宇都宮市で飼育されている「宇都宮牛」は、日本で10番目の銘柄牛として、1972年に誕生しました。
1980年には、日本一の高値で取引され、品質は折り紙つきです。
緑豊かな大地と、生産者の人情の豊かさで、一頭一頭手塩にかけて育てられています。
飼育の際の餌には、宇都宮産の藁や、特別にブレンドされた穀物を与え、赤身にも指しが入るやわらかい肉質作りをしています。
また、発酵させた稲もえさとして与え、牛の腸内環境を整えることで、健康管理にも気を使って飼育されています。
他の銘柄(ブランド)牛との違い
他の銘柄(ブランド)牛との違いは、何と言っても脂身の甘さです。
ステーキにしても、焼き肉にしてもその甘味に驚かされます。また、肉質がとてもやわらかいのも特徴です。
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全国の有名な銘柄牛
日本各地で、様々な銘柄牛が飼育されています。その中で、有名な銘柄牛を5つご紹介いたします。仕入れの参考にしてみて下さい。
①神戸牛
厳しい審査基準があり、品質保持に努めています。赤身のサシが絶品です。
②近江牛
江戸時代から続く歴史ある銘柄牛です。霜降り肉の甘味と風味は抜群です。
③松坂牛
知名度、人気ともにトップクラスです。舌の上でとろける旨味が食べた人を感動させます。
④前沢牛
日本一に6回も輝いた牛です。きめ細やかな肉質と風味のバランスが絶品です。
⑤宮崎牛
“和牛のオリンピック”で初の2連勝を記録。肉質がよいことに定評のある銘柄牛です。
この5種類以外にも、様々な銘柄牛が販売されています。
どの銘柄牛も品質を保つために、独自の認定基準を設けています。
同じように育てていても、その個体によって認定を受けることができるものと、そうでないものが出てきます。
生産者の日々の努力と繊細な飼育方法によって誕生する銘柄牛は、食べる人を感動させる価値のある牛肉と言えるでしょう。
和牛と銘柄牛の違い
ここからは、勘違いされやすい和牛と銘柄牛の違いについて、ご説明いたします。
和牛とは、牛の品種を表しています。
日本の和牛はその9割以上を「黒毛和種」が占めています。一般的に「黒毛和牛」と呼ばれているものです、
そのほか、「褐毛和種」「短角和種」「無角和種」の3品種があります。
和牛と呼ばれているのは、この品種の牛のみをさしています。
一方、銘柄牛は生産者が品種・生産地・飼育方法・品質に一定の基準を設け、認定している牛を指します。
日本で有名な銘柄牛は、和牛の「黒毛和種」がほとんどですが、その認定基準は銘柄ごとに異なります。一般的に飼育時間が長く、たっぷりとえさを与えるのが特徴です。
ちなみに、銘柄牛以外に、和牛と混同しがちなのが、「国産牛」です。これも明確な違いがあります。
国産牛は、品種に関係なく「日本で飼育された時間が最も長い牛」のことを指しています。
日本は衛生管理が徹底されているため、国産牛は安心・安全という意味で、一定の定評があります。しかし、和牛とは全くの別物。仕入れの際もぜひ、混同しないようにしてください。