離婚せず、お互いに自立した関係を目指すのも手
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いきなり離婚の話を切り出せば、問題が大きくなりかねません。ひとまず事情を理解してもらい、お試しとして短期間、母と暮らしてみる。この繰り返しでもいいのです。
数週間~数か月、お母様と一緒の暮らしを続けてみて、最後まで看取るという覚悟が決まったら、いったん夫のもとに戻ってください。
そこで「15年しか一緒に暮らしていない母が年老いて、一人で弱っていくのが不憫でたまらない。だから悔いのないように、母の傍で暮らしながら介護も含めて親孝行したい」と真剣に話をしてみましょう。
もしできなければ、夫を恨んだり、自責の念が生まれたりして、後悔してしまうかもしれない。そのことも伝えるといいと思います。
それでも夫がしなのさんの気持ちをわかってくれず、反対するようであれば、そこで初めて離婚の話を持ち出してみるのです。
最近では 「卒婚」といって離婚をしないまま、お互いが自立した関係で、それぞれの生き方を尊重するのが理想とも言われてます。
しなのさんご夫婦は、浮気をされ、モラハラ、暴力などで離婚したくてたまらないという夫婦とは事情が違います。
だからこそ、離婚ではなく卒婚や、単身赴任のような別居という形で協力してもらえるように、心を込めて夫と話し合いましょう。
諦めず根気よく思いを伝えて、自立した関係の「卒婚」を目指してださい。
回答者プロフィール:岡野あつこさん
おかの・あつこ 夫婦問題研究家、公認心理師。離婚診断士(R)。NPO日本家族問題相談連盟理事長。
自らの離婚経験を生かし、夫婦の問題に悩み苦しむ人を一人でも多く救いたいという思いから、離婚カウンセリングという前人未踏の分野を確立。30年間で3万5000件以上の相談を受け、その成功事例ノウハウを数多く持つ。近著に『夫婦がベストパートナーに変わる77の魔法』(サンマーク出版)がある。
・離婚相談救急隊運営
・YouTube「岡野あつこチャンネル」
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