落とし穴4:「静かな時間」にネガティブループにハマる
ペイレスイメージズ1(モデル) / PIXTA(ピクスタ)
疲れているときやうまくいかないことがあったときは、思考のスイッチがネガティブモードに入りやすいもの。そんなときは、自分をケアするための「ひとりで考える時間」(第2回参照)に、ネガティブ思考の沼にハマって自分を傷つけてしまう可能性があります。
「私は今、ネガティブモードかもしれない」と感じたら、意識して「自分を癒やす時間」(第2回参照)を取りましょう。内省しない時間で、頭を休ませてあげるのです。
別のことに集中して「悩む余裕がない状態」を意図的につくるのもおすすめです。得意なこと、慣れていることだと考える余裕ができてしまうので、あまり経験がないことや、ほどよい緊張のあること、自分が没頭できるものを選ぶのがポイントです。
例
本棚や食器棚などを整理整頓する
筆ペンで文字を書く練習をする
ダンス動画などで体を動かす
ファンタジー映画を見る
自分だけで解決しようとせず、人の力を借りるのもいいでしょう。
自分の思考を客観視するには、他人の視点や誰かからの問いかけが大きな助けになります。一人でいいので、友人・恋人・家族など悩みを打ち明けられる人や、ぼやきを聞いてくれる人に、ゆっくり時間をかけながら話をしてみましょう。
身近にそういう人がいない場合は、オンライン通話やメッセージで話を聞いてくれるサービスを利用してみるのも一つの手です。
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落とし穴5:情報収集ばかりで行動できなくなる
Ran&Ran / PIXTA(ピクスタ)
内向型の特徴として、学ぶことを好む傾向があります。
しかし、いつまでも学び続けて次のアクションに進まないままだと、フットワークが重くなり、「何かをしたい」「変わりたい」と思っても動き出しにくくなってしまいます。
また、知識を増やすだけで満足して、自分事に落とし込まないでいると、せっかくの学びを生かせません。
学びは本来、「自分の人生をよりよくしたい」「自分や他人を理解したい」「仕事に役立てたい」といった目的を叶えるための手段の一つです。
そのことを忘れないためにも、学び始める前に「私は何を知りたくてこれを読むのか?」「これを学んで何がしたいのか?」と自分に問いかけて、「学ぶ目的」を明らかにしておきましょう。
学んだ後には「学びを生かすためのファーストステップは、何をする?」と自問して、次にやることをメモしたり、スケジュールに入れたりして、学んだ知識を栄養として吸収するのです。それが、学びを生かして進む活力になります。
「時間の余白」が、内向型を生かすキーワード。余裕のないときは、落とし穴にハマっていないか確認しましょう!
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著者:井上 ゆかりさん(内向型カウンセラー)
いのうえ・ゆかり 内向型カウンセラー。自身が20年間コンプレックスを感じていた内向性を受け入れられるようになった経験と独自の分析力をもとに、2018年からSNSなどで「内向型を直さず活かす生き方」を発信。これまでに内向型コミュニティの主宰や講演、カウンセリングセッションなどを行う。
監修:本橋へいすけさん
もとはし・へいすけ ライフコーチ。Mindset Coaching School 卒業。個人、法人、延べ3000 人以上を対象に認知科学をベースにした講座やコーチングを行う。本書では、脳と心のしくみの解説部分において監修を担当する。
※本記事は『世界一やさしい内向型の教科書 「静かな人」の悩みがちな気質を直さず活かす3ステップ(世界文化社刊)』より一部抜粋して構成しています。