立憲民主党の米山隆一衆院議員が2024年11月1日、一部議員らから反発の声があがっている新型コロナウイルスワクチンのひとつ「レプリコン」について、Xで持論をつづった。
同党内の”身内”である原口一博衆院議員に対し「大先輩は是非自重をと、思います」と呼びかけた米山氏の姿勢を評価する声があがっている。
原口氏は新ワクチンめぐり「生物兵器」「3発目の原爆」主張
23年11月に製造販売承認を取得した「レプリコン」をめぐっては、日本看護倫理学会が24年8月に緊急声明を公開し、複数の懸念を挙げるなどして波紋を広げた。
製造元の医薬品事業会社・Meiji Seika ファルマはこれに対し、10月に反論する声明を発表。「事実誤認および科学的知見に基づかない問題提起」と批判し、レプリコンワクチンを導入した医療機関への誹謗中傷が相次いでいるとして、日本看護倫理学会をはじめ、批判を繰り返す団体を名誉棄損で提訴する意向を明かした。
一部議員らもレプリコン・ワクチンへの反発を明かしており、中でも立憲民主党の原口氏は演説会などで「遺伝子製剤が認可された。実験台となるのは日本人」などと主張していたほか、動画でもワクチンについて「生物兵器」「3発目の原爆」と表現。著書でも同社を批判していた。Meiji Seika ファルマは原口氏に対し、法的措置を講じる構えを見せている。
れいわ新選組・大石晃子衆院議員も原口氏に同調し、「レプリコンワクチン製薬会社が批判者を訴えるのは、許されない」などと主張していた。
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「大先輩は是非自重をと、思います」
こうした中、東京大学医学部卒で医師免許を所持している米山氏は10月30日、大石氏の投稿について「(批判が)不安に基づくものでも、公然と非科学的断定をすれば、された側には、名誉毀損等で訴える権利があるのが法治国家です」などと厳しい姿勢を見せた。
11月1日の投稿では、立憲民主党の”身内”である原口氏をめぐる問題にも切り込んだ。
Meiji Seikaファルマが原口氏に対し、「名誉毀損で提訴する方向で準備を進めている」とするABEMA TIMESのインターネット記事を引用し、持論をつづった。
「私は、確信をもって、レプリコン・ワクチンも他の多くのワクチン同様安全である科学的根拠があると思います」としつつ、「その安全性に不安・疑念を抱きそれを表明する事は個人の権利ですが、『生物兵器』『原爆』は明らかにその範囲を超えています。大先輩は是非自重をと、思います」とした。
米山氏の投稿には、「このポストを見て、Xの前で思わず快哉を上げました。ついにここまで踏み込んでくれた。ありがとうございます。医学的に正しくと願う一方で、政治力学では簡単に発信できないのかな。最後の『大先輩は是非自重をと、思います』という一文にその逡巡が滲み出ているように感じました」「米山さん、勇気のある発言ありがとうございます。批判を受けることもあるけど、米山さんは一本筋が通ってるので好きです」などの声が寄せられている。