ジェンダーギャップ指数を上げるための取り組み

男女格差の課題を改善するためには、社会での女性活躍が欠かせません。そこで、日本政府は、主に以下のような取り組みを行っています。

女性活躍推進法の制定

女性活躍推進法は、女性が仕事と家庭を両立できるように環境を整えることを企業に求めた法律です。常時雇用する労働者が101人以上の事業主に対し「一般事業主行動計画の策定・届出」および「自社の女性活躍に関する情報公表」を義務付けています。

ポジティブ・アクション

ポジティブ・アクションとは、男女格差をなくして働ける労働環境を目指した取り組みのことです。具体的には、女性管理職比率の向上、職域拡大、両立支援制度の充実などが挙げられます。これにより、女性社員の長期就労とキャリア意識の向上、優秀な人材の確保、組織の活性化、企業イメージの向上などのメリットが期待できます。

育児・介護休業法

育児・介護休業法は、仕事と育児・介護の両立を支援する法律です。主な制度として、「育児休業」「介護休業」「子の看護休暇」などが挙げられます。企業は柔軟な働き方を実現するために、制度を利用しやすい環境を整えることも求められています。

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ジェンダーギャップ解消には課題が多い


働く人々と綱を引く手
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ジェンダーギャップ解消に向けて、さまざまな取り組みが行われているものの、なかなか改善されないのが現状です。そもそも男女格差は可視化されない部分も多く、現状を把握するのが難しい側面もあるでしょう。また、価値観や慣習を変えるのはそう簡単なことではありません。

しかしその一方で、コロナ禍によってリモートワークをはじめとする働き方の多様化が急激に進んだように、きっかけひとつで予想を超えて社会の変化が起こる可能性も秘めています。政府や企業だけではなく、社会全体が男女格差の問題に取り組む意識を持つことが大切です。