「え?プラモ?いや、実車!?」──。

中古車の表面に手描きでアレンジを加え、まるで平面に描かれたイラストのような見た目に仕上げたという写真がXで注目を集めている。制作背景を投稿者に取材した。

「マッキーの白と黒で描いただけ!」

話題となっているのは、Xユーザー・汰成(@Taisei_ns)さんが2024年10月28日に投稿した真っ赤な車の写真だ。

ドアやミラー、ホイールなど各パーツの輪郭に黒い線が描かれたうえ、風の流れを感じさせる線や、強い光を感じさせる白色の大胆なハイライトが。ボンネットをはじめ塗装の一部が剥げて、ツヤを失っているのも相まって、まるで車全体が平面に描かれたイラストのように見える。

投稿文では、「先日買った車が塗装がガッビガビだったのでアニメ塗りやってみました」「マッキーの白と黒で描いただけ!」と説明していた。

投稿は2万2000件超の「いいね」を集め、「なんか超かっこいいぞ」「え?プラモ?いや、実車!?」「脳がバグるw」「白黒のマッキーだけで!?スゲエエエエエ!!!感動しました」「塗装のハゲがそのままだけど、逆に質感が増してて良いなぁ…」などと驚く声が寄せられている。

投稿者の汰成さんは30日、J-CASTニュースの取材に対して、車は春ごろに中古で購入したマツダのスポーツカー「RX-8」だと明らかにした。当初は「ドラゴンボール風」や「ワンピース風」も考えたものの、最終的に漫画家・しげの秀一さんが原作を手がける「頭文字(イニシャル)D」をモチーフにしたという。

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「綺麗に塗り直すには大きな費用と時間がかかる」

新車のように塗装し直すのではなく、「アニメ塗り」しようと思ったのはなぜか。汰成さんは次のように理由を説明している。

「外装がやられて見栄えが悪いのですが 綺麗に塗り直すには大きな費用と時間がかかるのでこのままやられ具合を活かして何か出来ないかと考え フィギュアやプラモデルで行われていた手法にチャレンジしてみました」

制作にかかったのは3時間ほど。完成までの苦労は「何もかもが初めてで何をどうしたらいいのか全くわからなかった」、「一緒に作業した弟がマッキーのキューキュー鳴るのが本能的に無理でそれを乗り越えるよう鼓舞し続けた」と明かす。

赤い車は元々、エンジンのみ他の車両へ載せ替えるつもりで購入したというものの、「反響が大きいのでしばらくはこのままにしようと思います」。また、反響には

「遊びの一環で行った事がここまで大きな反響を呼ぶとは思ってもいませんでした 元々この車は少し遊んだ後別に所有している車にエンジンを載せ替える予定で購入したと言うのもあり思い切った決断が出来ました」

と驚いた様子の汰成さん。「日本を代表する産業の一つである自動車産業を微力ながら盛り上げて子供達の為にもいい日本にしていきたい」とも意気込んだ。