健康寿命を延ばすコツとは

いくらお金があっても、身体が原因で行動が制限されると楽しみもありません。達也さんは恵子さんの事もあり、自分の健康寿命を延ばすことに取り組んでいます。

具体的には「朝起きたらストレッチを10分程度行う」ことや、「天気のいい日は自宅の周りを30分程度散歩する」などです。また、ボランティア活動に取り組みいろんな人との交流を深めることで、気分転換にもなります。

また、ちょっと調子が悪いなと思ったら無理をしないことも忘れていません。

現在80歳を迎えた達也さんは定期的な検診を行っているものの、特に異常はありません。ただ、疲れやすくなったことや、昨年熱中症になったこともあり、体調管理には気を付けています。

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健康であってこその生活

恵子さんが入院していた5ヶ月間、達也さんは出前やできあわせの惣菜で食事をすませていたことから、痩せてしまったこともあり、現在では食事にも気を付けています。買い物は相変わらずデパートで済ませる生活ですが、恵子さんのためにもできるだけ長く生きていようと思っています。自分が亡くなった後、恵子さんが一人で暮らせるかどうか心配だからです。

ボランティア活動の仲間からは高齢者施設の利用にはお金がかかると聞いており、子どもにもなかなか頼れないという実態があることも理解しています。今では恵子さんも一緒にストレッチを行うなど、少しずつ身体を動かすことを心がけているようです。

60歳を過ぎても定期的なトレーニングを続けている人や、ジムに通い有酸素運動を行っている人を良く見かけます。また体操教室などに通うことで新しい友達ができ、楽しく過している人もいるでしょう。ただ、それは続けなければ意味がありません。三日坊主にならないためにも、自分を甘やかさない姿勢が大切です。

また、自分に合ったトレーニング方法を見つけることも重要なポイントです。1人で集中して運動したい人、仲間と一緒に運動したい人で選択肢は異なるでしょう。

いくらゆとりのある老後生活のためにお金を貯めていたとしても、健康でなければ楽しめないことが多くなります。最後に行ったスイス旅行が最後の旅行になるとは考えもしなかった達也さん。もっと早く健康でいられることのありがたみを知っておくべきだったと思うばかりです。

■参考サイト

※1: 老後の生活費はいくらくらい必要と考える?|リスクに備えるための生活設計|ひと目でわかる生活設計情報|公益財団法人生命保険文化センター

※2: 家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要

新井智美

トータルマネーコンサルタント

CFP